2022年も、残すところあと2ヶ月ほど。多くの新型車が登場した一方で、コロナ禍の影響で、車両生産が困難となり、供給が大幅に遅れる事態が続いた一年でした。輸入車も状況は同じですが、2022年はコンパクトカーやスポーツカー、大型SUV、PHEV、バッテリーEVといった話題性の高いモデルが、続々と投入されました。2021年度の年間輸入車販売台数のチャンピオンは、BMW MINIの「MINIシリーズ」でしたが、はたして2022年度(2022年4~9月)は変化があるのか? 輸入車販売台数ベスト5をご紹介しましょう。
■5位 ボルボ 60 シリーズ (3852台)
第5位は、ボルボのミドルクラスに位置する「60シリーズ」です。60シリーズには、セダンの「S60」、ワゴンの「V60」、そしてSUVの「XC60」の3つの車型があり、現行型のパワートレインは、48V ハイブリッドを搭載したガソリンハイブリッドの「B4」(XC60は「B5」)と、Rechargeプラグインハイブリッドの「T6」(AWDのみ)の、2つのパワートレインが用意されています。デビュー当時はディーゼルターボもありましたが、「2030年までに全車EV化」に先駆けて廃止となりました。
最大の魅力は、「スカンジナビアン・デザイン」と称される、デザインの質感の高さ。ドイツ車やアメ車とは違う、落ち着いた雰囲気のインテリアは、一度は所有してみたいと感じるクオリティです。対象的に、Google を搭載した最新鋭のインフォテイメントも搭載しており、新旧を織り交ぜた、独特な雰囲気をもつブランドです。
■4位 フォルクスワーゲン T-Cross (3853台)
4位には、フォルクスワーゲンの小型クロスオーバーSUV「T-Cross」がランクインしました。コンサバな雰囲気が強かったフォルクスワーゲンですが、T-CrossやT-Rocからボディカラーを一新、ビビッドなオレンジや明るいグリーンなどを使い、チャレンジングなデザインとなりました。ダッシュボードなどにもカラーを取り込み、内装もオシャレな雰囲気が漂います。
パワートレインは、排気量1.0Lの TSIエンジンと7速DSGを採用。軽いボディをグイグイと加速します。位置づけはポロのSUV版ですので、ボディサイズは小さいのですが、車内は思いのほか広く、実用性も十分。ちなみに2021年の輸入車SUVランキングで1位を達成しています。ボディサイズもコンパクトで、日本国内での使い勝手がよいことが、人気の理由の一つでしょう。
■3位 フォルクスワーゲン ゴルフ (4753台)
フォルクスワーゲンの代名詞「ゴルフ」が3位にランクインしました。初代モデルが誕生したのは1974年、使いやすさを追求し、ハッチバックスタイルの理想形として進化を続けています。また、クルマの品質や機能、走りを犠牲にせず、しかも低コストで丁寧な作りこみがなされてきたことで、いまや世界中のメーカーからベンチマークされている名車です。
現行ゴルフは8代目にあたります。48VマイルドハイブリッドシステムのeTSIエンジン(1.0Lと1.5L)に加え、2.0LのTDIクリーンディーゼルが新たに追加、フルデジタルメーターを採用した最新鋭のインテリアも、魅力のひとつです。ボディサイズは徐々に拡大していますが、ハッチバックとしての本質「使い勝手の良さ」は絶対に変えないため、ゴルフを選べば間違いない、という安心感が得られることは、魅力の一つです。
Text:Kenichi Yoshikawa
Photo: VOLVO、Volkswagen
Edit:Takashi Ogiyama