「教習所を卒業した私は、夫に内緒でパートの仕事を始めました。夫に仕事がしたいとお願いすると、100%ダメだと言われてしまうので……秘密で。場所は、自宅から少し遠いイタリアンレストランです。そこで実は、このイタリアンレストランの店長と、関係を持ってしまいました……」
この店長も、妻子持ちの男性だった。出勤すると何かと特別扱いしたり、退勤後の店内で口説かれ、その場で押し倒されて関係を持ったと言う。
©︎gettyimages
「夫への罪悪感？ ありませんよ。だって、向こうだって不倫しているし。というか向こうがはじめに不倫したんだし」
しかし、その店長との不倫関係も、長くは続かなかった。関係を持ってからしばらくすると、彼の態度が変化して行ったのだ。
「私の服装に段々と文句を言うようになっていきました。最近、肌の露出が多い！ だとか、他の男に色目を使ってるのか？ とか。私はそんな風に言われたことがただただショックで.....」
©︎gettyimages
「最後に彼と会ったときも、確か何かすごく怒鳴っていましたね。とにかく怖かったし、これ以上、彼と一緒にはいられないと思ってバイトを辞めました」
それ以来、その店長とは２度と会っていない。
専業主婦として、家庭に戻ろう。夫の不倫には目を瞑って。
夫婦関係をよくしていけば、夫も私だけを見てくれるかもしれない。そんな展望を描きかけていた矢先、愛さんは絶望の淵に落とされる。
「突然夫から離婚届を突きつけられたんです。『お前が浮気しているの、知ってるぞ』って。
興信所に頼んで撮ってもらったという写真には、私と自動車教習所の講師がホテルから出てくるところが収められていました。レストランの店長と二人でいるところの写真も....。
もう何が何だかわからなくて、『あなただって、社内不倫しているんでしょ』と問いただすと、『何を言っているんだ？ 証拠を出せ』と言われて。悔しいけれど、黙るしかありませんでした。いまは形だけの同居を続けながら、お互い弁護士に相談しています。
一体どこでつまづいたんですかね、私」
愛さんは、そう苦笑して頬杖をついた。
Text：FORZA STYLE
