では、不倫関係をズルズル続けていると、その先に何が待っているかというと。ここであの言葉が初登場。
不倫をしている男性が口を揃えていう呪文が、「子供が成人したら妻と別れる」です。
この仮初めのゴール設定によって、女性にとっては、年下のヒモみたいな彼氏と同棲をこじらせるよりも、不倫相手に結婚を口約束されたように思え、舞い上がってしまうのかもしれません。
そのせいで、不安を抱えながらも、相手を疑いながらも、仮設定のゴールに向けて、不倫のやめ時が分からず続けてしまう傾向があるように思えます。
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さらに、不倫という、いわゆる浮き足だった世間離れした恋愛状態により、他人の意見に耳を傾けることができずに孤立。ズルズルと婚期を遅らせてしまい、結果、沼にハマってしまうのです。
さあ、ここまで来れば、いよいよクライマックス。皆さんは、山口百恵ちゃんの「さよならの向こう側」でなく、「不倫の向こう側」を考えたことがありますか？
ここでいう向こう側の世界というのは、「誰かの奥さんになった後の世界」です。
不倫の行き着く所は、スル側からサレる側へ渡ってしまう立場逆転の物語。不倫の向こう側を味わうことが第二章なのです。
第二章では、当時のサレ妻はどういう想いで不倫される側になっていたのか、身をもって感じることになるでしょう。
さらに、不倫の向こう側の世界に渡ってしまうと、後の人生を後遺症を患いながら生きることになるでしょう。
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「よく考えてみてください。彼は奥さんに嘘をついて貴女と会っていて、そんな貴女は彼に対しても半信半疑でお付き合いしていて、実際、貴女も後ろめたい気持ちで彼と会っていた。そうやって、誰も心の底から信用できない『自分』が出来上がってしまう。
一番信用できないのは、そういった経験を自らやってしまった『自分自身』かもしれません。不倫という経験がもたらすのは、後の人生への後遺症です。軽い気持ちで、『ちょっとだけ』なんて手を出すと、思った以上に深みにはまるし、なかなか関係をやめられず沼化します。
晴れて不倫の向こう側へ渡ってしまっても、彼と別れたとしても、後遺症としてネガティブな発想が取り憑くというのが、私の未来予想図」
柔術女将ごときが、いきなり不倫探偵のような真似ごとをして大変失礼いたしました（笑）。
さて、ここまでねちねちと不倫について申し上げると、お腹いっぱいになってくださいましたか？
「不倫って面倒くさいなー」と思っていただけたら、幸いです。早々にケジメつけましょう。では、失礼致します。
【プロフィール】
大学卒業後、北新地にある老舗ジャズクラブ「jazz&bar96」で修行をし上京。会社勤めと音楽活動を軸に、自己の恋愛遍歴を活かしたユニークな執筆活動をおこなう。講談社FORZA STYLE『悪用禁止！ 媚薬JAZZの聴かせ方』、『大人の純喫茶ぺぺ』を連載。著書『恋に聴くJAZZ』（2018）を出版。現在は、柔術道場「CARPE DIEM BJJ 芦屋」の女将として日々奮闘中。
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