まずは「負の連鎖」を自分で断ち切りましょう
★★★
ようこそ お越しくださいました
ここは繁華街にひっそりと佇む
『純喫茶ぺぺ』
昭和レトロでどこか懐かしさを感じる
恋に迷える大人達のユートピア
ここは純喫茶の雰囲気を大切にしており
一風変わった店主が
お客様をイメージした珈琲カップの代わりに
お悩みにぴったりの「恋のナンバー」を
硬派にお出ししております
刺さりすぎて気絶なさらないよう
お気をつけくださいませ
どうぞ 最後までおくつろぎの上
ゆるりとおたのしみください
純喫茶 ぺぺ
★★★
本日のお客様は、
いつも私は付き合って半年くらいで、「男は必ず浮気する」という考えが勝ってしまい破局します。
彼が仕事で忙しいと、彼の浮気を疑い携帯を見てしまったり。
自分も寂しくて浮気してしまいます。元カレに浮気されたのもトラウマで。
どうすれば良い恋愛ができるでしょうか?
──
高橋ですけど何か? OL(31)
高橋ですけど何か?さん、ご来店ありがとうございます。
「男は必ず浮気する」という考えや過去のトラウマから、ご自身が不安になってしまい、浮気してしまうということですね。
全ての男性が浮気する訳ではありませんし、女性だって浮気が癖になっている人はいます。
また、一度誰かに浮気されてしまうと、人間不信になってしまうこともあるので厄介ですよね。
浮気は負の連鎖
個人的には、浮気というのは、「一度、毒されてしまうと負の連鎖を起こすもの」だと思います。
過去に自分が浮気をした・された経験により、浮気現場を想像できるので、訳もなく相手を疑い、不安になり、自滅する物語みたいに(気絶)。
そして、一番信用できないのは相手ではなく、そもそも最初に浮気した・されたことのある「毒された自分自身」だったということに気付くのです。
理由もなく心配になって、他人の携帯を見たり浮気を疑うのは、自分自身がそういう行動を過去にした・されていたからです。
結果、そのトラウマで自分の首を絞めているのと同じなので、何だか悲しいですよね。 まずは、その負の連鎖を強い心で断ち切る作業が必要かもしれませんね。
「男は船、女は港」
では、「負の連鎖」をご自身で断ち切った後、実際にどのように幸せを掴むかというと、個人的には「身構え方」の修正が必要かなと思います。
「男は船、女は港」という言葉はご存知ですか?
この言葉、「昭和臭すぎる。時代錯誤!」と浮気の肯定だとお怒りの女性もいるかと思いますが、諸説あって、昔の船乗りの言い伝えから来たそうです。
チャレンカの呪い
自害したとされる源義経ですが、実は生き延びていて北海道の蝦夷へと逃げ渡り、そこでチャレンカという娘と出逢ったそうです。
やがて、娘は義経と恋仲になったが、彼が黙って旅立ってしまったことを知り、失意のあまりに「女性を乗せた船がここを通ったら、私の呪いで沈めてやる」と言い残し、海に身投げをしたというのです。
実際に、女性を乗せた船がこの神威岬(カムイ岬)の近くを航行すると災難に遭う事故が続き、「彼女が呪いをかけたのではないか」という噂が船乗りの間で広まり、船は女人禁制になったとのこと。
そして、女人禁制のまま遠洋漁業に出てしまった船乗り達は、久々に陸に上がったときに港の女と寝たという訳ですね(気絶)。
特別な港であること
そんな言い伝えのある「男は船、女は港」という言葉。 最近では、浮気肯定の言葉として例えられがちですが、個人的にはこう捉えています。
港というのは、海が荒れている時でも、船を受け入れ、守ってくれる場所。
結婚生活において、一方が「船」であるならば、パートナーは自分を受け入れてくれる「港」のような人を選ぶと幸せかなと、個人的に思ったりします。
これは男女関係なく、外で仕事をしている人間にとって、心身共に安心して休める居場所というのは、特別な「港」になるということです。
器量と包容力
仮に、男性が船で、女性が港なら、男に自由に航海させて「嗚呼、港が恋しいな」と思わせたいですね(気絶)。
船と港では、圧倒的に船より港が大きいですし、男性にとって特別な女性というのは、そんな風に大きな存在なのかと思います。
だから、港のように女はドンと身構えておく器量と包容力が備わると、良いパートナーシップが築けるのかなと思います。
逆に、ふらふらと他の港に停泊してしまう軟派な男は放置して、難破してもらいましょう(気絶)。
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【お答え】
まずは、「負の連鎖」をご自身で断ち切りましょう。
そのあとは、港のような女になるのもお勧めですし、
演歌のような大恋愛をするのも良いですね〜(気絶)
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今回ご紹介するナンバーは、渡辺真知子さんの『かもめが翔んだ日』です。
「かもめ」というのは渡り鳥で、私の元には時折飛んでくるけれど、時がくれば去ってゆく。
そんな姿を、愛した男と重ねてみたのでしょうか。
「港を愛せる男」が悪い男なのか良い男なのか、ここから先は皆さんの想像ですが、ある女にとっては魅力的で余韻があって、忘れ難い存在なのかもしれません。
是非、次の恋愛は、港のような女になるのもお勧めですし、演歌のような大恋愛をするのも良いですね(気絶)。
嬉しいご報告をお待ちしております。
“港を愛せる 男に限り
悪い男は いないよなんて
わたしの心を つかんだままで
別れになるとは 思わなかった
あなたが本気で 愛したものは
絵になる港の 景色だけ
”
「かもめが翔んだ日」
歌:渡辺真知子. 作詞:伊藤アキラ. 作曲:渡辺真知子
参照:『Uta-Net』
お客様、選曲はお口に合いましたでしょうか?
またのご来店、心よりお待ち申し上げております。
純喫茶 ぺぺ
Photos:Yuta Takamatsu, Shuhei Kato
Text:RIKAPEPE(ペペ)
Illustration:Eri Sakai