皆さんこんにちは。
腕時計羅針盤、RYです。
皆さんは腕時計を購入する際、何を重視して選ばれているでしょうか?
デザイン、機能、スペック……、腕時計購入には様々な視点がありますが、「自分がどうなりたいか?」あるいは「どう見られたいか?」という観点から腕時計を選ぶというのも一つのアイデアだと思います。
腕時計は、面積で言えばコーディネート全体の1%にも満たないでしょう。
しかし、相手に与える印象の大きさは意外にも大きいものです。
「人の視線は先端に集まる」、「人は動くものを自然と見てしまう」と言った、人間の習性から考えても、手首に位置する腕時計は意外にも見られていると考えられます。
また、”腕時計は男性にとって唯一許されたアクセサリー”と形容されることもあるように、ビジネスシーンで着用していても嫌味がない自然なアイテムであり、逆にしていないと「ビジネスマンとしてどうなの?」と言われることもあるほどに、広く市民権を得ている貴重なアイテムなのです。
だからこそ、どんな腕時計を選ぶかは、想像以上に着用者の印象を大きく左右しますし、腕時計から読み取れるその人のパーソナルな情報は多くあります。
逆に言えば、腕時計で自分の印象をコントロールすることすらできてしまうでしょう。
それほどに、この小さなアイテムには大きなパワーが宿っており、「画竜点睛」で言うところの”竜の眼”的な役割を担っていると私は考えています。
そこで今回から数回に渡って、「自分がどうなりたいか?」あるいは「どう見られたいか?」という観点から腕時計を選ぶというコンセプトで、記事を書いていこうと思います。
第1回目は、「仕事ができそうに見える腕時計」「信頼できるビジネスマンの腕時計」というテーマで、3つのブランドを選んで紹介したいと思います。
1. グランドセイコー
1本目はグランドセイコーを選びたいと思います。
グランドセイコーは、1960年に誕生しました。
当時高級時計市場を独占していたスイス製時計と戦えるようにと、最高品質を目指した日本のクラフトマンシップの結晶ともいえるブランドです。
針やインデックス、時計の本体や尾錠に至るまで磨きが凄まじく、室内の照明下でさえ、凛とした光を放ちます。
これを、グランドセイコーは“光を研ぐ”と表現していますが、まさに美術館に展示されている日本刀のような、一級品の美しいオーラと輝きを放っています。
また、ムーブメント面においても、”年差クォーツ”と呼ばれる、年間で誤差+/-10秒という驚異的な精度を持つクォーツ式ムーブメントや、高い技術力を要する機械式ムーブメント、両者の配合モデルで他ブランドには真似のできない”スプリングドライブ”など、極めて高いレベルのラインナップが充実しています。
しかしグランドセイコーには「最高の普通を作る」という理念もあるため、パッと見でわかる派手さはないかもしれません。
そんな、脳ある鷹は爪を隠す的な時計が欲しいという方におすすめの時計ブランドだと思います。
2. IWC
2本目はIWCです。
IWCは1868年、アメリカ人時計師によって、スイスの中でも珍しいドイツ語圏であるシャフハウゼンに誕生したブランドです(IWCをフルスペルで書くと、「International Watch Company」と英語名になるのもこのため)。
伝統的なスイス時計でありながら、どこかドイツ的なエンジニアリングとアメリカ的な開拓精神を併せ持った珍しいその生い立ちは、ビジネスマンにとって響くものがあるのではないでしょうか。
また、このクラスでは珍しく、自社製品であれば永久に修理することを謳っています。
つまり一本持っておけば、安心して代々引き継いでいけるということですね。
エントリー機には、汎用ムーブメントをチューニングして搭載し比較的価格を抑えることを実現する一方で、上位機種には自社製ムーブメントを搭載、さらに複雑機構時計も製作するなど、高い技術力と合理性を兼ね備えた経営をしています。
シンプルながら上質感漂うオーラとフィーリングは、所有感も素晴らしいものがあるでしょう。
3. ジャガールクルト
最後はジャガールクルトです。
1833年の創業以来、数々の発明や特許、1000種類以上のムーブメントを製造し、あの世界三大時計の全てにムーブメントを供給していた程の真のマニファクチュール時計ブランドです。
その技術力の高さ故、時計だけではなく「時計製造のための機械」における発明や、ミクロン単位を測定できる史上初の計器「ミリオノメーター」なども発明しています。
さらに発想も良い意味で変態的で、室内の気圧差だけで半永久的に動き続ける時計や、クォーツ時計のようにステップ運針する機械式時計など、離れ業も持ち合わせています。
まさに”超絶技巧の技術屋集団”と呼べるでしょう。
マスターシリーズでは自社独自の「マスター1000時間コントロール」という規格を通しています。
これはその名の通り、完成した時計の品質検査(様々な状況下での精度検査、気温や気圧への耐性、耐磁性など)を1000時間にも渡って行っており、まさに地獄の1000本ノックを実施して合格したモノのみを出品しているのです。
まさに究極の品質管理、頼れる相棒になること間違いありません。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、「仕事ができそうに見える腕時計」「信頼できるビジネスマンの腕時計」というテーマで、3つのブランドを選んで紹介させていただきました。
いずれのブランドにも共通して言えることは、一見派手さはなく、普通に見えるけど、実は高い技術力やブランド哲学がムーブメントや外装、細部に宿っているということです。
これらを愛用するということは、パッと見で入ってくる表面的情報だけではなく、そういったディテールや背景を知っている、あるいは感じ取ることができるということを暗に示すこともできると思います。
今回の内容が皆さんの参考になれば幸いです。
それではまた!ありがとうございました。