誕生25周年のボクスター系を狙ってみる
冒頭ご紹介したいのはポルシェ・ボクスター誕生25周年記念の限定車です。ベースモデルは4リッター水平対向6気筒エンジンを搭載した718GTS。パフォーマンスは変わらぬものの、1993年に発表したコンセプトモデルに採用した“ネオジム”というカラーを再解釈（アレンジ）し、特徴的な意匠のホイールに採用している。
世界限定1,250台というメモリアルなこの1台、まだ在庫あるかなと思い関係者に確認すると、「各正規ディーラーに問い合わせるしかない」とのことで、日本の割り当て台数は未公開だという。この手の限定車は問い合わせ件数だけでも相当数になるので、あえて公表しないのだとか。まあ、案の定という感じです。
内外装のスペシャル振りは画像でご確認いただくとして、マニュアルとPDKの比率も不明です。メカニズム的にはPASMやPTVなど、オプションは全部乗せ仕様なので高額ながら費用対効果はバツグン。在庫があれば718GTSを買うより得策ではないでしょうか。
【Boxster 25 Years】
ボディサイズ：全長4,391×車幅1,801×全高1,273 mm
ホイールベース：2,475mm
エンジン：4リッター水平対向6気筒（自然吸気）
【6速MT】
最高出力：294kW（400ps）/ 7,000rpm
最大トルク：420Nm / 5,000-6,500rpm
最高速度：293km/h
0-100km/h加速：4.5秒
0-160km/h加速：9.2秒
0-200km/h加速：14.1秒
80-120km/h加速：6. 秒（5速）
価格（税込）：1,226万円～
【7速PDK】
最高出力：294kW（400ps）/ 7,000rpm
最大トルク：430Nm / 5,500rpm
最高速度：288km/h
0-100km/h加速：4.0秒
0-160km/h加速：8.7秒
0-200km/h加速：13.7秒
80-120km/h加速：2.6秒
価格（税込）：1,281万1,200円～
718って結構いいお値段ですね～というのが正直な感想ですが、現行992型911に先代991型911のようにライトウェイト＆廉価なTモデルが追加されるなら往年の911ファンは踏みとどまるのがよさそう。
で、考えてみたのがエントリーモデルの718ボクスターをベースにこの限定車に近い仕様を作ること。限定車最大のトピックを『ボルドーレッド レザーインテリア』とするならば＋59万3,000円でイメージは近くなります（ただし限定車でもブラックのインテリアが選べます）。
【718 Boxster / 7速PDK】
エンジン：2リッター水平対向4気筒ターボ
最高出力：220kW（300ps）/ 6,500rpm
最大トルク：3800Nm / 2,050-4,500rpm
最高速度：275km/h
0-100km/h加速：4.9秒（スポーツクロノパッケージ装着車4.7秒）
0-160km/h加速：11.1秒
価格（税込）：812万円～
エントリーモデルとはいえ、素の718ボクスターもかなりのハイパフォーマンス車です。自然吸気6気筒のエンジンフィールを望まなければコレはコレでかなり魅力的。あとは、オプションを控えればなんとかアンダー1,000万円でポルシェのスポーツカーに乗れそうですね。
SUVのマカンでも新車なら実質的に800万円の予算が必要なポルシェ。それでも手が届かなければ初年度登録から3年以内の認定中古車を狙うのがビギナーには得策です。この条件から外れれば上級者向き。詳細は別の機会にお届けできればと思います。なお、ギャラリー内にはちょっと懐かしい歴代ボクスターの画像を掲載しました。限定車同様にご覧いただければ幸いです。
日頃妄想するワタシですが、今回はいまひとつブツヨクに萌えません。というのも、自動車業界を取り巻く今後の方向性が、どうやら大きく変わりそうな気配なのです。その答えは早ければ今週内に示されるでしょう。このハナシはいずれまた機会を見て。いまはオトナシク自粛生活を楽しむことにしましょう。皆様もご自愛ください。
Text：Seiichi Norishige
