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【中年と中古車★プジョー406クーペ】
プジョー好き天才デザイナーが残した美しき遺産を手にするのだ!

2020.10.11 2020.10.11
2020.10.11
 

ガガガォ~。皆さん! 美しい女性は好きですか? あああ、愚問でしたね。失礼しました。カラダにボロがきても残る人生を美しく生きたいものです。

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というワケで、今回はピニンファリーナの名作『プジョー406クーペ』でございます。このミドルクラスのクーペ、じつはちょいと特殊で、デザインのみならず、1997年のデビューから終売となる2005年まで、一貫してピニンファリーナが生産も行った稀有なモデルでした(406のセダンやワゴンはプジョーの工場)。

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で、もう少し深堀りすると、ピニンファリーナの誰がデザインしたのかってこと。コレは同社に在籍し、あのエンツォ・フェラーリをデザインした奥山清行さんの著書にも書かれていますが、イタリア人のダビデ・アルカンジェリさんという方がデザイン。隅々まで破綻のないラインが普遍的美しさを醸し出します。

ピニンファリーナではホンダのコンセプトカーであるアルジェント・ヴィーヴォ、フェラーリ360モデナに続く同氏の作品ですが、デザイナー自身が根っからのプジョー好きということもあり、自ら生産現場に赴き、ラインオフまでとことんこだわって生み出したプロダクトなのだそうです。

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ザガートの黄金期を築いたエルコーレ・スパーダさんのご子息であるパオロさんによれば、アルカンジェリさんは20世紀最高のデザイナーなんだとか。既成概念にとらわれずリアルにデザインを具現化するそのスタイルは誰にもマネできないそうな。パオロさん自身もカーデザイナーなので、その才能を認めざるを得ないようです。

ダビデさんは専門的なデザインの大学には行かず、イタリアの地元リミニのアートスクールしか出ていません。しかし、キラリと光るものがあったのでしょう。ピニンファリーナで6ヵ月のインターンシップを獲得し、わずか1ヵ月で正規採用(弱冠二十歳)となります。4年の在籍の後、VW/AUDIに移籍しますが2年後にはBMWへ。当時のチーフデザイナーであったクリス・バングルのもとで新型5シリーズ(E60)のデザインを任されます。

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しかし、運命とは皮肉なもので上層部のE60の承認が下りたその日、ダビデさんはドイツ・ケルンで帰らぬ人となります。生まれは1970年9月12日。命日となったのは2000年12月16日。白血病の治療が本格化する矢先に脳動脈瘤を発症したのが原因ですが、若過ぎるにもほどがあるだろって……。

冒頭で触れたように、『プジョー406クーペ』はピニンファリーナで製造。セダンやワゴンと異なり、メーターパネル、インテリアのトリム、前後シート(初期型はパンチング)、ルーフライニングまで、すべて専用設計です。だからクーペは特別なんです。

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最後にタイムラインをザックリご紹介します。フェーズ1と呼ばれる初期型は1998年1月に導入。3ℓのV6エンジン+4AT(ZF製)の組み合わせに本国OPのブレンボとレカロを標準装備し515万円(本体価格)でした。スペックは最高出力194 ps/5,500rpm、最大トルク267 Nm@/4,000 rpm。

次にフェーズ1.2と呼ばれる中期型が2000年8月に登場します。外板パネルに変更はありませんが、アルミのシリンダーヘッドと可変吸気バルブ、電制スロットルを採用し、最高出力206 ps/6,000rpm、最大トルク285 Nm@/3,750 rpmへとスペックアップ。正式アナウンスではありませんが、バルブ周りや制御系の開発はポルシェが担当したとウワサされます。

2003年8月にMC。ココで初めてバンパー周りなど顔を変えたフェーズ2が登場します。そして2005年に終売。なお、欧州には直4のガソリンやディーゼル搭載車もあります。

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今回お邪魔したのはフランス車の専門店『原工房』さんです。代表の原さんは「ウチは修理屋」といいつつ、コツコツと極上の中古車を作り、後世に名車を残そうと活動されています。工具だけでどんだけ~ってくらい投資された工場です。シトロエンやルノーも得意なのでプジョーファンならずともお出かけください。

あ、忘れものです。気になるのは改良型エンジンとどちらがいいのか? と皆さん思いますよね。この点を原さんにうかがうと、「コレはもう個人差」としながらも、ご自身はフィーリング的にフェーズ1がお気に入りとか。中年B的にはコンディション優先で。とにかく、人生一度きり。美しいクルマに乗りましょう!

Text by Seiichi Norishige(中年B)
Video by Yoshihide Shoshima
Model by Airi

【車両に関する問い合わせ】
原工房
東京都江戸川区篠崎町7-12-19
TEL:03-5666-0610

Author profile

教重 誠一
教重 誠一
Norishige Seiichi

自動車雑誌の編集者を経てモータージャーナリストへ。駆け出しの頃からサラリーマンの限界に挑戦し数々の輸入車を乗りまわす。印象深かった愛車はポルシェ911(930)、Ruf CRo
コンバージョン(964)、メルセデス・ベンツ500E、フェラーリ412、BMW6シリーズ、RG500Γ(バイク)。趣味はシガーとパイプとすし屋巡り。ジャンルを問わず酒好きだが、一定以上飲むと睡魔が襲い銘柄を失念する。1964年、北海道生まれ。

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