ブラックデニムの足元はこのブーツで決まり!
残暑が続いていたと思っていたら突然寒くなって、秋どころか冬の気配。もう、2020年も残り2ヶ月ちょっとで終わろうとしています。年初から始まった新型コロナウイルスの世界的流行は、いまだ終息の気配が見えず、もはや連日の感染者数を聞いても驚かなくなりました。慣れって本当にコワイですね。
で、ここでも何度も言っていますが、コロナ禍になって一番変わったのがマインド的な部分。無意識のうちにファッションもタフ&ハード系のものを選んでしまうんです。このご時世、軟弱でいては生き残れない。生物的な本能が、そう働きかけているんでしょうね。

渋カジ世代ですから、もともとハードなものは好きでした。古くはバンソンやショットのライダース、レザーパンツを愛用していたこともありましたし、レッド・ウィングのブーツも高校時代からの付き合い。振り返ると、こういうアイテムが10年タームぐらいでマイブームになるんですよね。

コロナ以前は連日スーツだったので、レッド・ウィングの出番はあまりなかったんですが、久しぶりにクローゼットから引っ張り出してみました。

中央のブラウンを買ったのは5年前。『FORZA STYLE』創刊のときにレッド・ウィングの企画があって、そのとき試し履きをして「やっぱり、いいなあ」となったんです。

僕も過去に「アイリッシュセッター」や「エンジニアブーツ」「ペコスブーツ」といった名品モデルを履いてきましたが、大人になった自分が履くとしたらと考えて選んだのが、この「アイアンレンジャー」でした。これが人生で18足目となるレッド・ウィング。でも、ちょっと寝かせすぎましたね(苦笑)。

ちなみにアイアンレンジャーとは、レッド・ウィング社のある米ミネソタ州北部にある鉄鉱石の鉱山地域の名称。かつてここで働いた多くの鉱夫たちが足先を保護するためにつま先に一枚革を付け加えたキャップトゥのブーツを履いていたことから、この名前が付けられたそうです。

でも実際に合わせてみると、最近ブラックデニムばかりはいているせいもあり、ブラウンだとちょっと有り体な気がしたんです。そこで2月に同じアイアンレンジのブラックとベージュを2足買い! 今年の足元のヘビロテ大賞になる予感です。

ただ、ブラックがいちばん履く機会が多いと思っていましたが、トップスに明るい色を着るいまの時季は重すぎるんですよね。そこでベージュが思った以上に活躍。

これがブルーデニムだと土臭くなってしまいますが、色褪せたブラックデニムの色合いにちょうどよくてとても気に入っています。とはいえ、ブラックもピカピカなままじゃカッコ悪いんで、これからは履いて育てないと!










Photo:Ikuo Kubota(OWL)
Text:Toshiaki Ishii