あの生地で ポロシャツあったので即買い!
さて、174回目も 「エルメス」。今回は ポロシャツです。
以前書いたと思いますが、じつは鹿の子があまり好きではありません。肌に接する面積が少なく、サラッとした風合で通気性には優れるんですが、洗い上がりはゴワゴワしていて、肌触りも硬い……。
最近は だいぶ柔らかく仕上げる鹿の子も登場していますが、一度敬遠すると なかなか戻ってくるまでには 時間がかかる。そのため ポロシャツというアイテム自体が疎遠でした。
歳を重ねて、ジョンスメドレーのニットポロや フライス地のポロなど、袖を通す機会は若干増えましたが、いささかドレス感が強く、ストリート育ちな自分のスタイルでは持て余す感じがしていたんです。
そんな自分にとって、エポックメイキングだったのが、今回紹介する「エルメス」のポロシャツ。

じつはコレ、先日紹介したTシャツ同様、コットンクレープジャージー素材を採用しているんです。
日本においては「綿ちぢみ」とも呼ばれている素材で、肌触りはサラサラ。緯糸に強撚糸を使うことで表面にシボを出し、肌に触れる部分を少なくしているので、湿気の多い日本でも涼しく爽やかで最&高に快適です。乾くのも早いので、不快な思いをすることがありません!
もちろんエルメスですから使っている糸は 極細! そんじょそこいらのコットンクレープジャージーとは一線を画した素材感で、一度触れて頂いたら気絶すると思います。

ボディは胸ポケ付きで、サイズ感・カッティング具合もTシャツ同様にイイ感じ。
ボタンも4つなので、開け具合で着こなしにアレンジを加えられますし、台襟のあるタイプなので、仕事のときなど全部閉めたときの 襟の収まり具合も抜群!

襟型が かなり美しく、開けて着たとしても だらしなく見えません。

そして、やっぱり肩の切り替え部分にはステッチで表現した「H」!
白なんてとくに、さり気なさすぎるし、工数多いから、職人さんも地味に大変。工賃上がるから、価格も上がっちゃうわって今回もツッコミたくなる……(笑)。
でも、Tシャツのとき同様「よく見たら H」という自分を表しているかのようなディテールは 飲み屋のネタとしては完璧! どうにか元は取れる、と勘違いしています。
ただ、こちらも快適 de 使い勝手も良すぎるから、白だけのはずが 青。そして……と、ゴレンジャイよろしく カラーパレットが揃うどころか、"色かぶり"ばかりが起こって…。
「数と色のことは もう言うな。細かいことは 気にするな」と カキタレを求めるドクロ仮面に懇願したってな お話は、またあとで。

オンでもオフでも使えます!




Photo:Shimpei Suzuki
Text:Ryutaro Yanaka