TRAVEL ― COLUMN

ドクトルの書生が初登場! 船旅でスタイルを考えてみた。

2019.11.27 2019.11.27
2019.11.27

FORZA STYLEの読者の皆様、はじめまして。赤峰先生のもとで「書生」として使いっ走りなどをさせていただいている、幸福な書生、渡邉耕希と申します。

本年8月某日、赤峰先生から「ときに書生、クイーン・エリザベスに乗って人生について思惟を深めてきてはどうか?」とありがたすぎるお話を頂戴し、世界的に有名な豪華客船に乗り込む栄誉に預かりました。もちろん私は書生の分際ですから、クルーズを体験するのは人生初です。

世の中のことは、ほとんどが縁。過去には4年間イギリスで生活をしたことがありました。その経験をいかしてイギリスの船で行くクルーズの魅力を全3回にわたってお伝えしたいと思います。

まず第1回目はクルーズの概要や乗船後の様子、船内施設をご紹介して参ります。

名門キュナード・ラインが所有するクイーン・エリザベスとは?

今回私が利用した「キュナード・ライン」は、イギリス政府の郵便補助航路企業として1840年に創立した歴史ある会社です。1934年にはタイタニックを所有していたことで知られるホワイト・スター・ラインを合併し、世界屈指の船旅会社に成長しました。現在同社が所有するのは「クイーン・メリー2(フラッグシップ)」、「クイーン・ヴィクトリア」、「クイーン・エリザベス」の3隻です。

私が今回乗船したクイーン・エリザベスは2010年に就航した3代目で、2018年に改装が施され、客室やパブリックエリア、スパが一新されています。

キュナードが所有していたカルパチア号
サウサンプトン⇄アムステルダム4泊5日の旅

今回はそんなクィーン・エリザベスに乗り、サウサンプトンとアムステルダムを往復する4泊5日の船旅を楽しみます。それでは本クルーズのスケジュールを整理してみましょう。

1日目 10月4日 午後、サウサンプトンより乗船
2日目 10月5日 終日航海 ガライブニング
3日目 10月6日 早朝にアムステルダムへの玄関口、エイマイデンへ到着
4日目 10月7日 午後、出航
5日目 10月8日 サウサンプトン到着、下船

と、こう書けばあっさりしているようですが、この旅が濃かったのなんの。今回、私は初のクルーズ体験に自分なりのテーマを持って臨みました。

それが、「往年の英国紳士ならばいかに船旅を楽しむか? 」ということ。リラックスしたマリンルックも捨てがたいですが、クイーン・エリザベスの船内は非常にクラシック。そこはやはりドレスアップを楽しみたいものです。そうそう、船内ではディナータイム以降は2種類のドレスコードが適用されるんです。

スマート・アタイアー
男性:ジャケット着用(タイは任意)
女性:カクテルドレス、スーツ、ワンピースなど
ガラ・イブニング
男性:ディナースーツ(タキシード)やダークスーツ(タイは必須)
女性:イブニングドレス、カクテルドレス、民族服など
*ディナースーツは有料でレンタルすることも可能。(レンタル料は一式90ドル〜)

服好きの旅行者にとってどんな洋服を持って行くかは、甘美な悩み。書生もかなり頭を悩ませ、赤峰先生のもとに駆け込みました(笑)。

今回のクルーズの出発地はクイーン・エリザベスの母港、サウサンプトン。日本から参加する場合はまずロンドンへ飛び、電車やバスでサウサンプトンへ向かうことになるフライ&クルーズというスタイルです。

ロンドン到着の夜は、学生時代によく通ったマリルボーン・ハイストリートにあるフィッシャーズへ。伝統的なオーストリア料理を楽しめます。ここのシュニッツェルは本場にも負けないクオリティの高さです。

ポートベローマーケットでオーバーコートを物色中、たくさんの古着に囲まれニヤケが止まらない私。この時見つけたコートが、後で役に立つんです!

クイーン・エリザベスが停泊する港に到着すると、ポーターたちが温かく出迎えてくれ、スーツケースなどの荷物を預けることになります。チェックインではチケットとパスポートの確認とクレジットカードを登録し、「クルーズカード」を受け取ります。「クルーズカード」はルームキーとして、船内での飲食や買い物の支払い、寄港地での船への出入りに使われます。さあ、タラップを渡りいざ船内へ!

巨大過ぎてタラップからは船の一部しか見えません!
アール・デコを基調とした船内は非常にクラシック、近代的なターミナルとのコントラストも相まって異空間に迷い込んだかのようです。本船には乗客用のデッキが12デッキあり、エレベーターや階段で行き来出来るようになっています。デッキ3にはプロムナードデッキが用意されており、船を一周出来るようになっていて、こちらでジョギングに勤しむ乗客も少なくありません。
客室は高級ホテル並み!

客室には4つのカテゴリーが用意されており、乗客は自分のクラスに応じたレストランで食事を取るなど、利用出来る施設やサービスに違いがあります。

私が今回宿泊したのはスタンダードクラスにあたるブリタニア。ベッドの上に整然としかれたシーツやクッションは、クイーン・エリザベスのシンボルカラーである「ロイヤルブルー」です。
バスルームには英国王室御用達の香水メーカー「ペンハリガン」のアメニティ。フレッシュなシトラスな香りが上品。英国らしいホスピタリティを感じます。

ベッドメイキングは朝晩の1日2回。担当のスタッフが航海中責任を持ってサービスしてくれます。廊下ですれ違う際に彼らと交わす挨拶も楽しいものです。

ちなみに、出港すると寄港地へ到着するまで、Wi-Fiを含めてインターネットが使えません(航海中も仕事等でインターネットが必要な方は120分45ドル〜で使用可能)。書生はありったけの勇気を振り絞り、航海中はインターネットを使わないという選択肢を取りました。インターネットが現代人にとっての必要不可欠な存在となっていて、私もご多分にもれず1日のうちのかなりな時間をオンラインに費やしています。無理矢理にでもそこから切り離される時間が非常に新鮮なもののように思え、格別に贅沢な時間になりました。

ところで、海外旅行において言葉の壁は最大の不安要素ですが、クイーン・エリザベス内ではまったく心配ありません。毎晩、部屋には英語の船内新聞と一緒に日本語版と日本のニュースが届けられます。船内新聞に目を通すと翌日の船内エンターテイメントや連絡事項が一通り確認出来ます。また本船に日本人のゲストが多く乗船されるコースには、日本人スタッフも乗船しており、細やかなサポートが受けられます。まさに至れり尽くせりです。先代クイーン・エリザベス2の日本初寄港以来、日本人には憧れの船として人気を博していることが背景にあるようです。

船内の施設をご紹介! まずは気になるレストランから!

私も含め、旅において「食」は非常に重要な要素だと考える方は多いはず。船内にはメインダイニング以外にも食事を取れる場所が多く用意されていますのでご紹介しましょう。

まずは私のメイン・ダイニングであるブリタニア・レストラン。船内で最も利用者が多いためディナーは2回に分けられています。メニューは日替わりで前菜、メイン、デザートから好きなものをチョイス。お腹の空き具合に合わせて前菜やデザートをスキップしたり、メインを2つ注文したりすることも可能です。フレンチにイギリスの食材やレシピを上手く組み込んでいるところも心憎い。また、日本語のメニューも用意されているのもありがたいことです。大勢で賑わっていながらも決してエレガンスを崩さない雰囲気がこのレストランの魅力なんです。

お次はリド・レストラン。バイキング式のレストランでとても便利! 波に揺られてついつい寝過ごし朝食の時間に間に合わなかった、午後に小腹が空いたけどディナーにはまだ早い、洋食に飽きてしまって日本食が恋しい、気軽に食事がしたいという方すべての味方! リド・レストランは早朝から深夜まで営業しており、朝食は6時半から、夜食は1時半まで。フレキシビリティーでいうとルームサービスとよい勝負でしょう。ご飯やお味噌汁、お寿司などの日本食も提供していました。「リド、最強!」との声も。今回のコースでは実際、私も5日間、朝食やティータイムにとかなりお世話になりました。

ゴールデン・ライオンはイギリスのパブをそのまま船内に移築したかのような重厚な見た目と店内のリラックスした雰囲気が魅力。キュナード・オリジナルのエールやスタウトを片手にスポーツ観戦やパブクイズなど、英国人の等身大の生活の中に身を置いてみるのも一興かと思います。
フィッシュ&チップスやパイなどのパブフードも絶品です!

洋食でも和食でもない気分の時は世界の美食が楽しめるリド・テーマレストランへ。こちらは有料レストランで予約が必要。今回のテーマはアジア料理でした。

そして、最後がステーキハウス・アット・ザ・ベランダ。こちらも有料、予約制でランチとディナーの営業です。英国を始め世界中から取り寄せられた最高級の食材を使うスペシャリティ・レストランで熟成肉や新鮮なシーフードの評価はとても高いです。乗船する際は是非詳しくは第3回にてご紹介しますのでお楽しみに!

ディナーまでは時間があるけどちょっと一息入れたい、そんな時はデッキ2のカフェ・カリンシアへ。エレガントなインテリアと香り高いコーヒーや紅茶、ホットチョコレートが心を落ち着かせてくれ、フレッシュなペイストリーが活力を与えてくれます。また、夜は上質なワインやシェリーなどを供してくれ、ホテルのロビーラウンジのような雰囲気に。
コーヒーとミルクのバランスが完璧なカフェ・ラテ。さりげなく添えてあるビスコッティも美味です。

*メイン・レストランやリド・レストラン、パブでの食事はすべてクルーズ費用にインクルードされています。アルコールなどのドリンクは別料金になります。

夕食の後は? 船上の夜は長い

美食を楽しんだ後は豊富な船内エンターテイメントが待っています。バーで美酒に酔いしれるもよし、シアターで映画やコメディ、ミュージカルを観劇するもよし、クイーン・エリザベス自慢のシガーラウンジで紫煙を燻らせるのもよろしいかと思います。

デッキ10の前方に位置するコモドアー・クラブは船内でもっとも大きく、前方に広がる景色をパノラマで楽しめる非常に贅沢なバーです。コモドアー(提督)は、キャプテン(船長)の更に上の称号で、その名を冠したこちらのクラブではスタンダードなレシピから、キュナード・ラインで活躍したコモドアーたちをイメージしたシグネチャー・カクテルが楽しめます。

(手前)「PUNCH ROMAINE Á LA CARPATHIA」タイタニック号沈没事故の際、リスクを冒して生存者の救出に向かった先述のカルパチア号の船長を務めたコモドアー・サー・アーサー・ロストロンをイメージ。卵のリキュール、アドヴォカートがベースの甘めのカクテルだがどこかノスタルジックな味わいが魅力的。

(奥)「ALL CONSUMING PASSION」リバプールFCの熱狂的なサポーターとして知られるコモドアー・サー・アイヴァン・トンプソンをイメージ。リヴァプール・ジンをベースにパッションフルーツのピュレやグレナデンなどのアクセントが効いた飲みやすいカクテル。

デッキ3のミッドシップス・バーは豊富な種類の果実酒や蒸留酒を取り揃え、中でもジン好きにはうってつけのバーです。このバーの名前は初代クイーン・エリザベス内にあったバーの名を受け継いだものだそう。ジンベースのカクテルを楽しみたければ是非こちらへ!

キュナードの所有する3隻の船をイメージしたオリジナル・ジンのミニボトル3本セットは大人気のスーヴェニアです。
コモドアー・クラブと同じデッキ10にあるチャーチルズ・シガーラウンジでは世界中から集められたシガーやパイプの喫煙が楽しめます。「絵画のような景色を眺めながら燻らせるシガーは格別」と評価もとても高く、贅沢な時間を約束してくれること間違いありません。まさに大人の贅沢。また、コモドアー・クラブからドリンクを注文することも可能、ウイスキーやブランデーとのマリアージュをご堪能あれ!
運試しをしたい方はデッキ2のエンパイア・カジノでルーレットやブラックジャックを。賭け金には上限が設けられており、万が一負けてしまっても海に飛び込まなくて済むかも?
本船が誇るロイヤル・コート・シアターでは毎晩、映画上映や、ミュージカルやコメディショーが催される。ボックス席のみ要予約(有料)で、エリザベス女王が実際に座られた席に座れるかも? ダイニングスケジュールに合わせて2回公演になっているのも嬉しいですね。

アクティブな夜を楽しみたい方はデッキ2のクイーンズ・ルームへ。社交&ラテンダンスで盛り上がること間違いないでしょう。ダンス未経験者でも楽しめるようにダンスレッスンも用意されているので安心です。また、アフタヌーン・ティーやガラ・イブニングのビッグバンドボールもこちらで催されます。毎日午後に催されるアフタヌーン・ティーは大変人気で行列が出来待ち時間が発生することも。

リラックスした夜を過ごしたい方は是非スパ&フィットネスへ! ミネラルに富む海水などを取り入れた豊富な種類のトリートメントが用意されており所要時間も様々。身体の状態やニーズに合わせて色々組み合わせるのも◎。バーバーサービスや歯のホワイト二ングサービスなど、ディナーやボール前に男を磨くという方もいらっしゃいます。フィットネスでも興味深いサービスを展開しており、要チェックの施設です。

部屋で自分だけの時間をゆったりと過ごされたい方もいらっしゃるでしょう。ルーム・サービスも充実していますし、テレビで映画やテレビ番組を観たり、寄港地アムステルダムでどう過ごすか計画を立てたり、お世話になっている人や家族、友人に手紙を書いたりするのも気分が上がります。

私もドクトルへ一筆。船内には郵便サービスもありますので寄港地でわざわざ郵便局に行かなくても大丈夫!

こうして更けていった乗船初日の夜。「君は若い頃のウィンザー公のような出で立ちをしているね」と老紳士に褒められた一言が、いつまでも頭の中でリフレインしていました。

次回へ続く!

Text: Kohki Watanabe
Photo: Cunard & Kohki Watanabe

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