薄毛が気になりだすと、その進行具合にセンシティブになってしまう。これは男なら当然のこと。相手の視線が一瞬でも額に向いたものなら「なに? 薄いってこと?」と、気持ちがドーンと落ち込んだりすることもある。
この際、キャラ変して“イタリア風・ちょい悪坊主”を目指すのも潔い選択だ。しかし「髪さえなんとかなれば、俺もまだまだイケるのに……」と感じたら、AGA(男性型脱毛症)の専門クリニックを訪れてみてはどうだろう。今どきのAGA治療について、35歳そろそろ気になるお年頃のFORZAR高橋が突撃取材。「AGAスキンクリニック 新宿駅前院」の院長、西垣匠先生に詳しく聞いてみた。
潔く、クリニックへ行くべき理由とは?
編集部:前回は薄毛予防についていろいろお伺いしました。血流を良くしたり、寝る前に頭皮の状態を清潔にすることが、思った以上に大切だということがわかりましたが、今回は一歩進んで、治療についてお聞きします。
高橋:なんというか、クリニックってちょっと敷居が高いというか……。自分が「薄め」と認めるようで気持ち的にもツライし……。実際のところ、どんなタイミングで行けばいいんですか?
西垣:AGAの治療は早めに行うことが何よりも大事なんです。薄毛が気になってきて“なんとなく進行している?”と感じたら、気軽に相談していただきたいです。何もしなければ、どんどんAGAは進行していきますから。
高橋:怖っ! 市販の育毛剤を使ってもダメですか?
西垣:育毛剤は読んで字の如く“毛を育てる”のが目的で、今ある状態より頭皮環境を整え、毛髪を育てやすい環境作りをするものです。一方、発毛剤は発毛させる、つまり薄毛を改善させる目的ではありますが、発毛剤を使っても効果を感じない場合は、迷わずクリニックへいらしてください。
高橋:目に見える効果を感じたいって人は、やっぱりクリニックってことなんですね……。
西垣:はい。これはあくまでも僕の経験ですが、クリニックにお越しいただいた方で、“生えない”ってことはほとんどありません。
一同:え~~~~!すご~い!
高橋:めちゃくちゃ希望が持てるじゃないですかー!
西垣:そうですね。ただ、その方がどこを目指されているかによっては、発毛していても“もっと効果を出したい”と感じる場合はあるでしょう。例えば40代の方が10代の髪質や毛量に戻りたいとなると、これは今の医学では難しいですからね。
高橋:それはそれで不自然ですよね(笑)。
諦めるな! ツルツルでも毛根はまだ生きている!
高橋:でも、ツルッツルッにハゲてしまった場合は、“毛根が死んでいるから無理!”、もう生えてこないって聞いたことあるんですけど……。
西垣:患者さんでも“僕の毛根は死んでいませんか?”とおっしゃる方はよくいますよ。でも、毛根が死ぬっていうことはないんです。例えば手術して、その後皮膚が瘢痕化(はんこんか・皮膚同士がくっつく)した場合は、そこには毛根は存在しませんが……。そうでもない限り毛根は死にませんし、そこにあるわけです。ただ、そこから“生えにくく”なっているのが、薄毛やハゲの状態なんです。
高橋:じゃあ、諦めずに治療することには意味がある、ってことですね。
西垣:その通りです。当院では医師による問診後、マイクロスコープなどを使いながら頭皮チェックを行います。その後、その方の症状や希望に適した内服薬を処方します。より早い効果を望まれる方にはメソセラピーを組み合わせることもあります。
高橋: メソセラピーって何ですか?
西垣:悩みの部分に薬剤を注射する治療で、止まった髪の成長シグナルを正常に戻す効果があるんです。薄毛がかなり進行している方だと、内服薬だけでは緩やかな改善になるケースもあります。スピードアップやお薬の効果をより高めたい場合は、外側から発毛成長因子を補完し、細胞を活性化させることが大事なんです。当院では、昨年この治療法に関してアメリカに論文も提出しています。僕自身も研究に携わりましたが、最も有効な薄毛治療だと思いますね。
半年後の世界は、バラ色かもしれない。
高橋:どのくらいで変化を感じますか?
西垣:早ければ2~3ヵ月ですね。この時点では産毛が生えてきたことがひとつの指標です。感じ方は人それぞれですから一概に言えませんが、ご自身が実感されるのは、半年が目安ですね。
高橋:思ってたより早い! それに、治療は意外とシンプルなんですね。
西垣:もちろん別の治療法もありますが、基本的には内服とメソセラピーです。その他、ご自宅でもケアされたい方には、オリジナルのシャンプーなども販売しています。
ここでFORZAR高橋、実際に頭皮の状態をチェックしてもらうことに。「大丈夫だとは思うんですが、いざとなると怖いですね」とかなり及び腰。頭皮チェックは、いちばんダメージの少ないうなじの上のあたりの毛と、後頭部、前髪の生え際付近を比較する。
それではご覧に入れましょう。こちらがFORZAR高橋勲(35歳)の頭皮の状態です。
西垣:いいですね。とくに問題はないと思います。1つの毛穴から、複数本の毛が生えてますし、汚れなどもなく、頭皮もとてもきれいです。
ほっと胸をなで下ろす高橋。とたんに表情が明るくなったような、気が!?
代表的なM字とO字薄毛。どっちが早く効果を感じる?
編集部:高橋さんはとくに問題がなかったということで、なんだか急に明るくなりましたね(笑)。最後にお伺いしたいのですが、額から薄くなるM字型と、トップが薄くなるO字型。どちらが効果が出やすい、などということはあるんですか?
西垣: 研究結果があるわけではないので、難しいですね。でも私の患者さんで判断すると、生え際と頭頂部の両方が薄毛の場合、頭頂部から先に改善するケースが多いですね。だんだん透け感がなくなってくるといいますか。もちろん逆もあります。あくまで経験上のお話です。
一同: へー。
西垣:先ほどもお話しましたが、ツルツルの場合も部分的な薄毛も、薬やメソセラピーで改善されますし、他にも選択肢はあります。“ここまで薄くなったから俺はダメだな”ではなく、一度クリニックに相談してみてください。
高橋:なるほど……。ここまでくると、あと気になるのは費用ですね。
西垣:その方の治療にもよりますので一概には言えませんが、ホームページのほうでわかりやすくご紹介しています。一例として、予防希望の方の場合、初診料・再診料0円、内服薬をお出しして月3400円、発毛希望の方は初診料・再診料0円、内服と外用薬で、3万5000円/月(※12ヵ月コースの場合)となります。
高橋:思ったほど高くないんですね! なるほど、ホームページ、チェックしてみます。本日はありがとうございました!
治療と聞くと、なんだか薄毛を受け入れた気になって「いや、まだ早い早い!」と自分を誤魔化したくなるもの。でも、実際クリニックを訪れてみると、院内は完全個室制、院長は知的でありながら、今どきのおしゃれな雰囲気で相談しやすい。また、話をするだけで前向きになれるなど、かなり希望が持てる空間だ。密かに気にしているのなら、ヘアサロンに行く感覚で一度訪れてみてはいかがだろうか。
最後に、冒頭にも出ていた33歳男性の写真をもう一度ご紹介しておこう。横から見ても、後ろから見ても、明らかに豊かな毛量に変化している。さあ、貴方はどうする?
●お話を伺ったのは……
大阪医科大学卒業。順天堂大学附属順天堂医院に勤務後、2013年よりAGAスキンクリニックでの勤務を経て、2018年、AGAスキンクリニック新宿駅前院の院長を務める。
AGAスキンクリニック 新宿駅前院
新宿駅から徒歩数分。診療時間は10時〜22時まで(予約制)と、アクセスの良さと通いやすさでも人気。〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-11-17 ラウンドクロス新宿8F
フリーダイヤル : 0120-545-612[年中無休]
Photo : Riki Kashiwabara
Text : Sachiko Ozawa
Edit : Yukari Tachihara