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【試乗レポート】 新型ポルシェ911 雨の日にこそ乗りたいワケとは?

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単なる有名なスポーツカーじゃない! 新型は安心安全を担保できる 最先端技術が盛りだくさん

「男だったら一度はポルシェ911!」、まぁそんな格言はありませんが、クルマ好きであれば一度は所有してみたいという気になったことはあるでしょう。かくいうワタクシも40歳の時に自分へのご褒美として頑張って買いました。世界レベルでウルトラメジャー級スポーツカーですからね、オーナーになる経験をしてみたいと。

そのウルトラメジャー級がフルモデルチェンジしました。今回で8世代目。コードネームは992型といいます。従来型が991型ですから数字がひとつ増えたのですが、数年後はどうするんでしょうね。993の名前は90年代に使っちゃってますから。

それはさておき、新型をテストドライブしてきました。スペインのバレンシアで。見た目はそれほど変わりませんが、中身を一新しています。ボディサイズもホイールベースはそのままに全長を20mm長くし、前のトレッド幅を45mm拡大しました。また、今回はRWDと4WDで異なっていたリアトレッドをワイドボディに統一。結果カレラS比で44mmトレッド幅が拡大になっています。

では、乗り込んだ印象です。

ドライバーズシートに座ると雰囲気がこれまでと違うのがわかります。横方向のダッシュパネルも縦方向のセンターコンソールもじつにシンプルでスッキリしています。というのも、デザイナーがモチーフにしたのはなんと70年代の911。余計な装備を持たない走るだけの機能しかなかった時代のものです。ミニマリズムってところでしょうか。贅肉をそぎ落とした感覚です。とはいえ現代は快適装備も必須。そこで、横長の大型タッチ式スクリーンに機能を集約します。デジタル化についてはかなり進んでいるのでご心配なく。

では走りに話を移しましょう。

ここで注目したいのは世界初となるウェットモードを標準装備すること。これは路面の雨を感知するとあらゆる電子デバイスでクルマを最大限に安定化させるというものです。水をまいたカートコースで試しましたが、笑っちゃうくらい安定していました。滑ってハンドルが効かなくなったり、ブレーキを踏んでいるのにツーっと滑ってしまう、なんてことはありません。クルマはハンドルを切った方向へアクセルの開度とともに進みます。いやはやこれはすごいです。

サーキット走行もしました。一周4キロの本格的なコースです。450psになったカレラSはとてつもなく速い。450psというと従来型GTSの馬力ですからね、納得です。もはやカレラSであってカレラSを超えています。しかもまさにドーンといった加速ですが、ポルシェのお家芸であるブレーキ性能が高いので、安心してコーナーに入っていけます。ガツンと踏めば速度を一気に落とせるので不安はありません。

また、そういった急激な加減速時でもしっかりステアリングが効くのが頼もしい。基本設計がいいのでしょうか、操作性の高さはこの上ありません。クルマの姿勢も常に安定しています。とにかくサーキットを速く走るための準備はできている、といった感じです。

そんな新型911ですが、街中では快適な乗り心地をみせました。やはり911とて日常的に使ってナンボですから、そこは大事です。そう考えると前述したウェットモードは価値があります。ゲリラ豪雨で路面に水の膜がはられてもしっかりコントロールできるからです。これからの季節ゲリラ豪雨は油断できません。911恐るべし。安心や安全を担保されているとはこういうことなのかも、ですね。やっぱスポーツカーは安全なんです。



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