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LIFESTYLE 日髙夏子のこじらせ映画評

ラブ・アクチュアリー、50回目のファーストキス…幸せな気分になれる恋愛映画3選

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「幸せだって、オーダーメイド。」

FORZA読者のみなさま、こんにちわ!

最近FORZA STYLEの記事を見ていて、オーダーメイドのスーツを仕立てるって素敵だなぁと思いました。社会人としての品格や大人の男の余裕の象徴みたいですが、対照的に、初めてスーツを着た自分の姿を鏡に映した時の、喜びを爆発させた少年のような無邪気な笑顔がもっと素敵でした。きっと、これこそがイケフォーだからこそ感じることが出来る「幸せ」なのかなぁ。

では、私にとっての「幸せ」って何だろう?
まず、なによりも映画を見ている時。中でも、映画館のフカフカの座席に包まれて、予告編が終わってタイトルロールに移り、やっと本編が始まる!という時に熱いラテを口にする瞬間が一番幸せ。これから、どんな素敵な作品と出逢えるのだろう?と期待に胸を膨らませる高揚感と、包み込んでくれるようなラテの暖かさとが共存するこの瞬間が、最高に幸せなんです。

ということで、今回のテーマは、絶対に「幸せ」になれる恋愛映画3選!!
といっても、FORZA読者の中には恋愛映画なんて小っ恥ずかしい、敢えて見ないと敬遠してきた方も多いのでは。正直言うと、私も恋愛映画はちょっと苦手。こじらせているので、ファンタジーのようで現実感が無い上に、お決まりの糖度高めに愛を囁くセリフとか、GPSで張ってるのか?と思うほどの偶然の積み重ねとかにいちいち突っ込みたくなる。
しかし、今回は、そんなこじらせきった私でさえも強制的に幸せにしてくれたツワモノの恋愛映画たちをご紹介いたします。

ラブ・アクチュアリー


 発売元・販売元 株式会社KADOKAWA

王道ですが、1本目はやはりこの作品。

クリスマスを目前にしたイギリスを舞台に、19人の男女が織りなす恋愛模様を描きます。超豪華キャストで、それだけでも見る価値アリですがストーリーも完璧です!おとぎ話のような奇跡が起きたかと思えば、ふと、すごく現実的で自分の身の回りでもありそうなことが起きる。そう、現実と同じように成就する恋愛もあれば、敗れてしまう恋愛もある。でも、登場人物全員が最後には幸せな笑顔を浮かべているから、すごい。

そして、この作品は「幸せのカタチは1つじゃない」ことを教えてくれます。特に、私が大好きなこのシーン。親友の奥さんであるジュリエットを好きになってしまったマークが、クリスマスだからと意を決して彼女の家を訪ね、親友にばれないように玄関先で自分の想いを書いたスケッチブックを広げてジュリエットに愛を伝えます。切なくて叶わないはずの愛の告白なのに、 ジュリエットの目からは幸せな涙が溢れてしまうのです

結果がどうなったのかは作品を見てのお楽しみですが、決して許されない愛の告白でありながらも、最高に幸せなシーンになっています(このシーンが好きすぎて、もし、私が同じように告白されたら、何があっても一瞬でその人と結婚してしまう!と思うほど。マジで。)許されない想いをぶつけたマークも、そして、それを受けたジュリエットも、最後は幸せな笑顔を浮かべています。

そんな様々な愛のカタチに触れることで、見る人全てを幸せにしてしまう魔法のような作品です。

50回目のファースト・キス

©2004 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

2本目は、珍しくラブコメをご紹介。

いわゆるラブコメという分野は邦画も洋画も苦手なこじらせ女の私ですが、この作品だけは特別。泣いて笑って、幸せな時間を過ごさせてくれます。

目が醒めると、それまでの記憶がリセットされて前日のことを忘れてしまう短期記憶障害のキュートなルーシーに恋をした、ヘンリーの奮闘を最高にハッピーに描いています。

©2004 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

愛する人の記憶から、毎日自分が消えてしまうなんて辛いですよね。でも、その辛さをバネに、彼女に振り向いてもらおうとがむしゃらに頑張るヘンリーの姿がとっても魅力的。最初はかっこ悪いんですけど、私もいつの間にか彼と一緒に一喜一憂してしまい、気がつけば彼を必死に応援してしまうほど。きっと、観る人全てがヘンリーの幸せを心から望んでしまうのではないでしょうか。

©2004 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

最初は見向きもしなかったルーシーですが、私と同じように段々とヘンリーの一生懸命な姿に心が動かされ、彼に微笑みかけるようになります。果たしてヘンリーの想いはルーシーの病気に勝つことが出来るのか!?そんな、めちゃくちゃファンタジーな展開なのですが・・・なぜか、胸が熱くなってしまう。貴方も、若い頃に一生懸命に誰かを好きでぶつかっていた時を思い出して笑顔になってしまうかも。

そして、愛するルーシーのため、ヘンリーは毎日目が醒める度にルーシーが笑顔になってしまう、とっても素敵な方法を最後に見つけ出すので、作品が終わっても幸せな余韻に浸り続ることが出来ます。こんなに誰かに想われたらきっと幸せなんだろうなー・・・とこじらせ女の私でさえも思ってしまうほどでした。

©2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE

最後は、カンヌ国際映画祭でも大絶賛されたという「光」。私にとっても忘れられない作品です。先日劇場でこの作品を見た時のこと。平日の夜・最終回で終電ギリギリの終了時間にも関わらず、本編が終わっても、私はあまりの衝撃にその場から動くことが出来ませんでした。そして、それは劇場を埋め尽くす観客全員に共通していたようです。

©2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE

これまで何本もの映画を見てきましたが、エンドロールが終わるまで、誰一人として席を立たなかった作品はこれが初めてでした。照明がついて、まさに光に照らされた瞬間、劇場の中はなんとも言えない幸せな空気に包まれていて、観客全員が笑顔を浮かべていたんです。本編でもばっちり泣いた私ですが、この光景があまりにも幸せで美しくて、もう一度涙が溢れてしまいました。※長いようでしたら、ここカットしてください。

©2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE

見る人によっては、これが幸せな映画なの?というか恋愛映画なの?と思うかもしれません。でも、私にとってはタイトル通り、ラストに幸せな一筋の光が降り注いだ作品でした。段々目が見えなくなっていく弱視のカメラマン・中森と視覚障害者向けに映画の音声ガイダンスを制作する美佐子が最初は反発しながらも相手を知ることで惹かれ合い、やがてお互いの中に光を見出していくというストーリーです。

©2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE

中森は自分にとって一番大切だったカメラを、そして絶対だった視力を失う恐怖を戦っています。一番大切なものを失うこと、ましてや自ら手を離すことは、どれだけ辛いのだろうか。今回この作品を紹介したのは、FORZA読者の皆様は、大切なものを失う経験とその恐怖をきっと知っていると思ったから。そんな沢山の経験を積み重ねてきた、大人の貴方にこそご覧頂きたい恋愛映画であり、この作品を通じてあなただけの「光」を見つけ出して欲しいと思うのです。

©2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE
©2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE

ちなみに、私はこの作品を見て、自分にとっての「光」を見つけるよりも中森のように必死に光を探して前を向く人を照らせる、美佐子のような暖かい存在になりたいと思ってしまいました。苦しくてもがきながらも必死に立ち向かっている人のパワーってすごい。だからこそ、そんな時に自分が力になりたいと思うんです。良い時よりも辛い時や苦しい時にこそ大切な人の傍にいたいし、その時を照らすことが出来るのが、本当の愛なんだと。そう、私は美佐子のように、誰かにとっての「光」になれることが自分だけの「幸せ」なんだと実感してしまいました。

いかがでしたか?
この3作品が描く「幸せ」には、それぞれのカタチがあります。
それはまるで、オーダーメイドのスーツのように自分だけのもの。そして、仕立て上がった自分だけのスーツに初めて袖を通す時の高揚感のように、鏡に映ったスーツ姿を見た時の何とも言えないような幸せのように。あなたにしか感じられないオーダーメイドの「幸せ」があって良いと思います。スーツに惚れ込むように、誰かを愛することで幸せを感じられたら素敵ですよね。もちろん、既製品だって素敵なものは沢山あります。でも、大人になった今だからこそ、オーダーメイドの幸せに挑戦出来る余裕があるのもイケフォーならではじゃないでしょうか。

そして、最後に。
冒頭の私の幸せに、もう1つ、オーダーメイドの要素を追加して良いですか?

それは、隣に大好きな人が座っているということ。

もちろん、一人で映画に浸るのも幸せです。
でも、それ以上に自分にとっての幸せな瞬間を大好きな人と共有出来ること、同じ気持ちを共有して同じ時間を傍で過ごせることが、私にとっての一番の幸せかもしれません。大好きな人と一緒に見た映画は、今でも一本も忘れていませんでした。いや、それ以上に作品の一瞬一瞬、全てを覚えているんです。正面を向くと、大好きな映画。横をふと見ると大好きな人の横顔。あーなんて幸せ。もう気絶。

やっぱり恋愛って、ささやかな日常を彩って幸せにしてくれる素敵なものなのかもしれませんね。

この作品たちが、あなたが自分だけのオーダーメイドの幸せを見つけるきっかけになれば嬉しいです。

それでは、素敵な1日をお過ごしください❤

【作品情報】
『ラブ・アクチュアリー』
6月30日(金)発売予定
価格 Blu-ray¥2,000+税、DVD¥1,500+税
発売元・販売元 株式会社KADOKAWA

『50回目のファースト・キス』
発売中
Blu-ray ¥2,381(税抜) / DVD ¥1,410(税抜)
発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

『光』
新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国公開中!
配給:キノフィルムズ
hikari-movie.com

【ひだか・なつこ】
小学校から大学までの16年間を附属の女子校で過ごした“こじらせ女”。(幼稚園もほぼ女子校だったので、それもカウントすると約20年間)幼い頃に家族の影響でエンターテイメントに目覚る。中学・高校をミュージカルに、大学生活を映画館でのアルバイトに捧げ、海外ドラマ廃人も経験する。映画やエンターテイメントとより多くの人を結びつけたいという想いから、放送局に入社。今でも毎週末は映画館で過ごし、これまで見た作品は約4000本。そんな映画への愛をこじらせ、コンシェルジュとして今回の連載を担当する。
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