レディに何かあったときのために、2枚持ちが基本です
さて、46回目は、エルメスのハンカチです。紙ナプキンが用意されているショップや、ペーパーやハンドドライヤーが完備されているトイレも多くなり、そこまで重要度が高くなった気がするハンカチですが、身だしなみとして必ず持っていたい。で、どうせ持つならココロ踊るものを!ということで、たどり着いたのがエルメスのハンカチです。
サイドにラインが入り、さり気なくエルメスの文字が入ったシンプルで使い勝手の良いこちらは、とにかくカラーバリエーションが豊富。たくさん色が揃うとあれば、コレクト心は鷲掴みされ、気がつきゃ清水ダイブを繰り返して ここまで増えてしまった始末です……。一番使うホワイトをメインに、爽やかな淡いブルーや賢そうに見えるグレー、エルメスらしいオレンジや、春に持ちたいピンクなど、まるでゴレンジャイ、はたまたジュウレンジャイ、いや ニジュレンジャイかのようにカラフルなパレットが完成しちゃいました。ちなみに、家には まだまだあります…。
1枚1万オーバーなので、中古の軽自動車くらいは買えてた気がしますが、そこは見ぬフリ、聞かぬフリ。だって、何かあったときに、そっと差し出されたハンカチがエルメスだったらアガりませんか? 「洗って返します」って言ったのに、「あっ、イヤじゃなければ使ってください」って返ってきたら、"コイツ ヤベぇな、繋がっとこう"って思いますよね。だから、決して高くない!……のか?
そんな淡い夢を、淡い色合いのハンカチに重ね、いつもポケットには使うハンカチと、何かあったとき用のハンカチと、2枚持ち歩いてるのはココだけの秘密です。
ただ、素敵なハンカチだと洗濯した後に、アイロンかける作業も楽しいんです。スチームかけながらアイロンがけして、キレイに畳んで仕舞う。その引き出しには、同じエルメスのハンカチがグラデーションで整然と並んでいる。あぁ、気持ち良い…って、コレは ILLなのかしら??
「病んでる俺たち、すげー狂ってる」
Photo:Riku Kashiwabara
Text:Ryutaro Yanaka
『FORZA STYLE』シニアエディター
谷中龍太郎
さまざまな雑誌での編集、webマガジン『HOUYHNHNM』編集長を経て、『FORZA STYLE』にシニアエディターとして参画。現在までにファッションを中心に雑誌、広告、カタログなどを数多く手掛け、2012年にはニューバランス初となるブランドブックも編纂。1976年生まれ。