■現行スープラのSUV版のようなエクステリアデザイン
新生クラウンシリーズの第一弾として、2022年秋に発売となった「クラウンクロスオーバー」。当初はどことなく「クラウンらしくない」と思っていたが、見慣れてくると、迫力のあるスタイリングでむしろ大アリに思えてきた。これまでのところ、販売も好調のようすで、新生クラウンとして、いいスタートが切れているようだ。
新型クラウンスポーツについて、トヨタは、「エモーショナルな雰囲気を持ち、運転しやすいパッケージとともにスポーティな走りをお楽しみいただけるモデル」としている。写真や数字からもその雰囲気は伝わっていたが、実車は想像していたよりもロー&ワイドな雰囲気だ。
フロントデザインには、このところのトヨタ車で採用されているハンマーヘッドデザインが盛り込まれ、クロスオーバーは1本だったLEDも、スポーツでは2本になり、より眼光が鋭くなった。フロントサイドのエアインテークに入った2本のラインも、いかにもスポーツな雰囲気だ。
サイドビューは、後輪を80ミリ前進させたことで、リア周りが凝縮されて力強い印象に。国産車離れしたリアフェンダーの造形は、フェラーリ「プロサングエ」や、アロファロメオ「トナーレ」のような、輸入車メーカーの最新SUVにも似ている。トヨタ内で例えると、A90スープラのSUV版といったところか。
そしてなんといっても、テールランプを中心としたリアデザインがかっこよすぎる。マツダRX-7(FD)のテールランプに似てないか!? ともいわれているが、実物は写真よりも遥かにカッコよかった。クラウンクロスオーバーよりも全幅で40ミリワイド化され、クロスオーバー(225/45R21)よりも幅広大径(235/45R21)になった大径ワイドタイヤなどによって、マッチョな印象だ。マカンやメルセデスGLC、BMW X3のような、欧州ハイパーSUVのようにも見えてくる。「モテ度が抜群に高い」モデルだ。