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ついに始まった日本版ライドシェアって、結局いいの?悪いの?課題を考える

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安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。

2024年4月から条件付きで許可されたライドシェア。実施区域は東京都内や神奈川県内など計4ヶ所のみ。運賃はタクシー並みで、発着地とともに料金を事前に確定する必要があるほか、それぞれの地区でタクシーが不足する時間帯に限り、許可されるなどの条件付きでの導入だ。

ライドシェアに関しては賛否の声があるが、海外での導入事例をご紹介しながら、日本版ライドシェア導入の「利点」と「懸念」、そして今後の期待について考えてみよう。

 

■ライドシェア導入によって、移動サービスが利用しやすく

「ライドシェア」とは、一台のクルマに、目的地が同じ他の利用者と相乗りして移動する仕組みのこと。海外では個人同士でシェアをするという内容で、急速にサービスが普及している。今回、日本で導入となったライドシェアは、海外と同じライドシェアではなく、タクシー会社と雇用契約を結ぶ必要があるというもの。いってみれば、二種免許を持たない一般ドライバーが、タクシー会社でアルバイトするようなもので、可動時間もタクシーが手薄になる時間だけだ。

このライドシェア導入の背景には、深刻なタクシードライバーの不足がある。特に地方では(場所によっては)より深刻で、筆者も半年ほど前、地方に行った際にいくつかのタクシー会社に電話をしたが、「予約でいっぱい」「いけるのは3時間後」といわれ、やむなく1時間ほどかけて目的地まで歩いた経験がある。

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タクシードライバー不足は深刻。統計によると、2010年からの12年間でタクシーの運転手は約40%も減少しているという©Adobe Stock

この深刻さは統計にも表れており、インバウンド観光客等の増加による現状と課題や、観光地・大都市のおける交通の現状と課題について議論された、政府の規制改革推進会議 地域産業活性化ワーキンググループのなかで提出された資料によると、2010年からの12年間でタクシーの運転手は約40%、14万9000人も減少しており、有効求人倍率も4.13倍と極めて高い傾向となっているという。

加えて、ドライバーの高齢化も進んでおり、年齢構成比では70歳から74歳が最大のボリュームゾーンとなっており、この影響か、交通事故率も高く、タクシー・ハイヤーは普通乗用車と比べて1.5倍も高くなっているとのこと。もちろん、高齢だとしても優れたタクシードライバーはたくさんいるが、やはり高齢ドライバーと事故率の関係は否定できない。



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