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FASHION 僕が捨てなかった服

西口修平さんがバイト時代に背伸びして購入。いまだ手放せない、ナポリ発の名品とは?

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

スティレ ラティーノの前身ブランド、エリーゴの名作!

クラシックスタイルだけにとどまらず、カジュアル、ヴィンテージなどへの造詣も深く、それらを自在にミックスしたスタイリングで世界中から高い評判を得ているメンズファッションディレクターの西口修平さん。

幅広い知識と経験に基づき、さまざまなジャンルを幅広く網羅してきた西口さんが、思い入れが強くて捨てられなかった服をご紹介する企画の第2回目は、エリーゴ(Eligo)のネイビージャケットです。

「これは恐らく、20年くらい前に買ったジャケット。エリーゴは、先日紹介したスティレ ラティーノの前身ブランドです。

私がまだバイトだった頃に背伸びして購入した思い出の品で、当時の雰囲気を踏襲したノーベント仕様がナポリっぽい雰囲気が色濃く残っています。

完成されたパターン、マシンとハンドを巧みに使い分けたカットと縫製は既製品の最高到達点といっても過言ではありません。

生地はエルメネジルド ゼニアのウール100%のホップサック。イタリア生地らしく、ざっくりしているように見えてしなやかで もちっとしています。エリーゴの立体的なテーラーリングが活きる素材使いにも惚れ惚れします。

20年前のモノでも全く古さを感じさせないのもここのジャケットの素晴らしいところと言えます。

当時は着る服も少なくヘビーローテーションで着ていたので、糸とびや、スレも沢山あると思います。左内ポケットの端が擦れているのは販売スタッフ時代にポールペンを出し入れすることが多く、そのときの仕事の跡です。

今では袖を通す機会はほぼありませんが、当時の思い出も含めて手放すことができません」

西口修平
メンズファッションディレクター

クラシックスタイルへの造詣が深いだけでなく、カジュアル、ヴィンテージなど守備範囲も広く、それらを自在にミックスしたスタイリングで世界的に高い評判を得ている洒落者。Instagramのフォロワー数は14万人に届く勢いで、上梓した著書『Nishiguchi's Closet』(学研プラス)、『Nishiguchi Essentials 100』(ワン・パブリッシング刊)も大人気。1977年生まれ。大阪府出身。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka



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