クラシックとモダンのバランスが絶妙なんです
今年の頭にリシュモングループを代表する高級時計ブランド、ヴァシュロン・コンスタンタンから世界でたった7人しかいない新作時計のインターナショナルインフルエンサーのひとりに任命され、ロンドンでスチールやらムービーやらの撮影を行いました。そのとき発表されたのが、この「フィフティーシックス」です。それがついに手元に届き、ロンドンでの超絶体験がまたまた甦ってくるようです。
1956年に発表されたアイコニックなヴァシュロン・コンスタンタンのモデルを想起させる名前と数字。コスモポリタンスタイルを演出する「フィフティーシックス」コレクションは、クラシックな文字盤と大胆なデザインのケースとのコントラストが個性を表現しています。
レザーストラップとゴールドの組み合わせも落ち着いた雰囲気があり、最近はスーツスタイルのときにはほとんどこればっかり。通常、ストラップの色はブラウンかネイビーなんですが、僕は特別にブラックをオーダーさせていただきました。文字盤の数字とバーインデックスとのバランスも絶妙だし、親しみやすくて、モダン。しかも、エレガントな雰囲気があるんですよね。
メンズは7モデルありますが、僕は18Kピンクゴールドのケースにムーンフェイズを搭載した「フィフティーシックス・コンプリートカレンダー」を選びました。月の満ち欠けがわかっても、特に何があるわけでありませんが、昔からそれが女性の体調と関係している、なんて言われていますよね。ロマンティックというか、神秘的だと思い、世の中の女性に敬意を表する意味でも、ムーンフェイズがいいかなと(笑)。
ちなみに、インターナショナルインフルエンサーを仰せつかった後、スイスにあるヴァシュロン・コンスタンタンの本社とアトリエに招待され、260年以上もの歴史を誇る時計づくりのノウハウをこの目で拝見させていただきました。
ヴァシュロン・コンスタンタンはパテック・フィリップやオーデマ・ピゲと並び、世界三大時計ブランドと称される名実ともに最高峰の時計メゾン。1755年の創業から一度も途切れることなく現在に至ったのはヴァシュロン・コンスタンタンだけという、世界最古の時計ブランドなんです。
取材では、エングレービングやエナメルの技術、ムーブメントの組み立て、はたまた普段は公開していないという製造工程にまで踏み込んで見せていただいたのですが、いちばん驚いたのが約300からなる金属パーツを、すべてピカピカになるまで磨き上げること。美的感覚に優れた芸術的な時計はああやって出来上がるんだ、と ため息が出ました。
Photo:Ikuo Kubota(owl)
Text:FORZA STYLE