ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録

神々の国、出雲に向かった男三匹。気絶するほど素晴らしい「幸運掛け流しの宿」を発見?

激烈に運がよくなりたい。できればラクして大金をゲットしたい。拾った宝くじが一等ジャンボだったらどんなに素晴らしいだろう。いでよ、シェンロン!

一日の約三分の一はそんなことを考えている栗原Pと、「歩くパワースポット」干場義雅編集長、ドングリ眼のO坪カメラマンが、幸運をチャージすべく出雲大社に行って参りました。題して、「オトコ3人 フォルツァな開運気絶旅」。念のために断っておきますが、私たちに恋愛感情はありません。

オトコ3匹、何かにご縁は生まれるのだろうか?

干場「実は唯一といっていい趣味が、神社巡りなんです。出雲と言えば、日本人のふるさとですね。ところで、日本人とユダヤ人の祖先が同一だとする『日ユ同祖論』について、お二人はどう思われますか?

栗P「いきなりレベル高すぎてついていけません」

O坪「諸説あるのですが、『古事記』と『日本書紀』、そして『出雲国風土記』の三つを立脚点として考えると、実は不思議な共通項があるんですよ

みんな大好き、日本の神話! 意外にも干場編集長は日本神話と国生みの物語に造詣が深く、カメラマン、0坪氏は梅原猛を濫読する「神話ヲタ」なのです。

後述する、「星野リゾート 界 出雲」で感激したお神楽より。古事記にも出てくる「八岐大蛇さん」の登場です

o坪「神武東征を思わせるフォルツアの快進撃も出雲大社に祀られているオオクニヌシノミコトのご神徳があってこそ。みんなでしっかり神恩に感謝しましょう」

干場「数年前に伊勢神宮にお参りして以降、猫の手も借りたいぐらい爆発的に仕事に恵まれてきたんです。出雲大社は初めてなので、いまから身が引き締まる思いです」

栗P「最近はちょっと霊的な話をすると、すぐ『スピってる』とか言われてディスられがちですよね。人智の及ばない神々を畏れる感覚を、僕たちは大事にしたいな」

今回3人が出雲に旅立つきっかけとなったのは、出雲大社にもほどちかい、玉造温泉に居を構える温泉旅館星野リゾート 界 出雲からお声がけをいただいたからでした。パワースポットに負けず劣らずのパワーが満ちていたその施設をご紹介する前に、まずはオトコ3人で巡った出雲のパワースポットのフィールドワークをお届けしましょう。

実は出雲国の一宮! 出雲大社より格式高い、熊野大社がスゴい

上記の見出しがピンとこないあなたは、かなり危険です(それともオレか?)。出雲大社が伊勢神宮と対をなすパワースポットとしてその地位を獲得したのは、比較的現代に近いという歴史的事実をおろそかにしてはなりません。

古事記の記述にもある通り、出雲国の一宮は熊野大社であり、誤解を恐れずに言えば神社の格式でいえば熊野大社が上でありました。江戸時代に突如として巻き起こった「縁結びブーム」によって、出雲大社が存在感を高めるまで、「熊野大社のほうがエラかった」のです。ご才神は素戔嗚尊(スサノオノミコト)、出雲大社が祀るオオクニヌシノミコトの父親に当たります。

干場「ここ、すごく感じますね。静謐な空気の中に、神々の息吹を感じます」

O坪「僕もここの空気感がスキで、何回も通っているんですよね」

栗P「0坪博士、この熊野大社といえば、出雲大社の国造(こくそう)との間で交わされる火の儀式が有名ですよね」

干場「何ですか、そのサンカの儀式って?」

これが火殿です。

0坪「毎年、出雲大社の国造が、熊野大社が持つ神聖な火を分けてもらいに行く儀式があるんですが、出雲大社の国造は、そこで熊野大社の国造にボロクソに罵倒されるんです。

『おまえの母ちゃんデ~ベソ』的な言いがかりを、出雲大社は屈辱に耐えて全身で受け止める(超訳)。ただ黙って熊野大社のいちゃもんと悪口雑言に耐え、ようやく神聖な火をお裾分けしてもらい、出雲大社に持ち帰ることができるんですよ

干場「すっごく意地悪ですね!」

栗P「一宮である熊野大社と、それ以外の神社の格の違いを見せつけるような儀式だとは思いませんか?」

干場「いまは出雲大社の陰に隠れがちなこの熊野大社ですが、ブランドを声高に謳わない風情が、とてもスキです。では、ちょっともう一度、お祈りしてきます。30分後に入り口の鳥居で待ち合わせしましょう

お祈り、ながっ!

なんとも美しい参拝の姿勢。日本人はかくありたいものです。

いざ縁結び! 神々が集う出雲大社
熊野大社を後にした一行は、レンタカーで出雲大社へ移動しました。

デデン!

干場「いよいよ出雲大社の入り口に着きました。なんだかビンビン感じます。スゴいわ、ココ!」

0坪「伊勢神宮からみると、出雲大社はちょうど日が沈む位置にあるんです諸説ありますが、伊勢神宮の天つ神=アマテラスグループが、出雲大社の国つ神=オオクニヌシグループから『国譲り』を受けたとき、日が没するこの地にオオクニヌシを閉じ込めたとも言われています。出雲大社は巨大な注連縄が有名ですが、全国の神社で唯一向きが逆なんです。この神社自体が、オオクニヌシを閉じ込める巨大な結界だという説もあります」

ドドーン!

O坪「さらに言えば、出雲大社の参拝形式は、伊勢や他の神社のように二礼二拍手一拝ではありません。二礼”四拍手”一拝なんです。この四という、日本人にとって不吉な意味を持つ数字が何を表すのかは、諸説あるのですが……」

栗P「国譲りという柔和で婉曲的な言葉のウラに、激烈なキナ臭さを感じますよね」

FORZAは現代のMMRなのか!?  くまなく出雲大社を見て回り、一同二礼”四拍手”一拝。それにしても、日本一のこの注連縄はやっぱりド迫力です。国つ神、オオクニヌシノミコトに近づいて、私たちも大黒様になれるでしょうか(オオクニヌシは仏教と習合し、大黒様になったとも言われます。諸説ありますが)。

あのドクター・コパさんも絶賛!「もののふ」の猛き魂が宿る、物部神社とは?

最後に訪れたのは、飛鳥時代に天皇家に使えた豪族、物部家を祀る物部(もののべ)神社です。干場編集長が知己のある風水氏、ドクター・コパさんから勧められ、いつか足を伸ばしてみたいと思っていた場所だったとか。

なんと我々三人が訪れた日は、年に一度の例大祭の最中。親切な巫女さんに教えられ、裏山の道なき道を登ると、ガサガサっと何かが動いた!

神の使い、二匹のヘビです(ヤマカガシ)!

薄暮れのなか、恐怖のあまりがしっと抱き合う三人。そのままダンゴになって山頂まで登ると、原始宗教ともいうべき、むき出しのご神体がありました。

干場「うわああああ……強烈な磁場を感じます。レザージャケットを着ているのに、寒気すら感じるような……」

0坪「僕も同じです。ちょっと気圧されますね。熊野大社や出雲大社と次元が違うというか……。一歩間違えば、神罰が下りそうなパワーを感じます」

栗P「僕はここ、スゴく好きです!! いま、ここにいる奇跡に大声で『ありがとう!』と叫び出したいくらいです。え、スピッてますか? 海音寺潮五郎の『悪人列伝』によれば、物部家は飛鳥時代に栄えた軍閥で、とにかく戦が強かった。『もののふ』の語源となったともいわれる家なので、なにかこう、血をたぎらせるものを感じます」

命を運んで来ると書いて、運命! 物部神社の山頂で、神の化身と邂逅し、私たち一行は旅の疲れを癒やすべく、今夜の宿泊地である「星野リゾート 界 出雲」に向けて車を走らせたのです。

まさに幸運掛け流し! 「星野リゾート 界 出雲」はこんなに癒やされる!

パワースポットにうつつを抜かして、到着が遅くなりました。申し訳ありませんでした。

訪れた「星野リゾート 界 出雲」は、館内が静かなオーラに包まれているかのよう。中庭を囲むように宿泊棟が建てられており、古き良き日本家屋のたたずまいです。

清潔で何不自由ない和室の客間。

まずは旅の疲れを「日本酒風呂」で流しましょう。銘酒「やまたのおろち」をドボドボと内風呂に入れて童心に返ります。なんちゅう贅沢や!

ままま、どうぞどうぞ

日本酒風呂は未体験だったのですが、内側から澳のように暖まっていくこの感覚は気絶級。布団に入るまでぬくもりはつづきました。

お風呂上がりのお食事は豪勢の一言。地元の山海で採れた魚介、カニをふんだんに使った料理に口福を噛みしめていると、なんとリアル福の神が降臨。恵比寿様が大きな盃にお酒をついでくれます。

まさに泊まれるパワースポット。内から外から日本酒の精に包まれて、出雲神話に遊ぶ気持ちです。さあ行きますよ、いよいよこれから書きますよ、あの月並みで使い古された表現を!

日本人に生まれてよかった~! 

もうどんな死に方をしてもいい! あ、やっぱりヤダ!
繰り返しますが、我々に恋愛感情は一切ありません。

最高の食事とお酒に陶然としていると、「お神楽を観ませんか?」とスタッフの方に声をかけられました。聞けば、専門家に指導を受けたスタッフが、八岐大蛇を退治するスサノオの演目を演じているというではありませんか。


干場「おおっと! 荒ぶる神、スサノオの神楽をナマで観られるなんて、気絶ですね! だっていま僕が欲しいものベスト1は、草薙剣ですもん」

栗P「畏れを知らないとは、干場さんのような方のことを言うんですね」

0坪「八岐大蛇……。古事記に依れば、『大きな目をして、一つの胴体に八つのアタマと尾、その身体には苔ばかりか、『杉や檜』まで生えており、長さは八つの谷をわたり、八つの山を越えるほどの大蛇だったそうです。その腹はいつも血が滲んでただれていたとか……

あああッ!若いおなごが八岐大蛇に食われてしまいました!なんともったいない!

そんな八岐大蛇が舞台の上で縦横無尽に這いずり回るド迫力と言ったら、みなさんにお見せしたいぐらいです。最後は無事スサノオに討たれて思わずホッとするほど、結構怖い!

あまりの興奮に、パワースポットで充電した運気が、パチパチと静電気になってはじけるような感覚がわき上がります。もしかしてオレたち、オーラ放っちゃってない? この日は火照った身体でぬくぬくと夜具に包まれ、朝まで快眠でした……ZZZ。

翌朝も快晴! 神々の国、出雲で迎える静かな朝。オトコ3人開運旅行は最後の最後まで幸福、至福、ご神徳に溢れていました。

神様に捧げられるご神撰をオマージュして作られた聖餐が朝食なんて、気絶するしかないでしょう!

食後は玉造温泉郷の足湯に浸かったり、「縁結び」の御利益で知られる玉作湯神社でそれぞれ神に願いを捧げたり……。

ウフフフフ、アハハハハ
玉作湯神社で少女のように願掛けしました。

 

玉造温泉は、勾玉の産地であるのです!

いつも働いている東京が違う銀河に感じるほど、ココロが安らぐ時間です。「オトコ3人の気絶旅」もこれにて終幕。3匹に笑顔とオーラと幸運が溢れかえります。それではお二人、旅の感想をお聞かせください。

干場「今回の旅では、ずっと神々のパワーを感じていました。日本というこの素晴らしい国に、FORZAを通して恩返しをしていきたいですね。あとは大坪さんが詳しすぎてちょっと引きました。デートでもオススメですが、オトコ同士で来ると、『神話からの人生観トーク』で結束が高まりますね。今回泊まらせていただいた『星野リゾート 界 出雲』さんは、出雲の神社巡りの基地のような場所。場所柄パワーに溢れているし、癒やされながらカラダのウチから力がみなぎってくるのを感じました。社員旅行とかにも、打って付けじゃないですか。神様の恩に感謝してこれからも進んでいくので、みなさま引き続き応援よろしくお願いします(超真顔)」

0坪「出雲は101回目ですが、今回のフィールドワークでは回れなかったイザナキ、イザナミ伝説の黄泉比良坂(よもつのひらさか)を次回はご一緒したいと思います。個人的には『星野リゾート 界 出雲』で観たお神楽が印象的でしたね。八岐大蛇は、北陸、上越地方に乱立していた豪族で、出雲族が討ち取った政敵のメタファーであるという説の有力性をみた気がします。諸説ありますが。あ、引かないでください。干場さん、栗P、次どこ行きましょうか?」

パワースポット巡りを目的としたこのオトコ旅は、日本の根幹、私たちの先祖への想いに至る心の旅でもありました。都会では喧噪やSNSなどの情報に呼吸を忘れそうになる瞬間がありますが、出雲のかんなび(山並み)を見ていると、オオクニヌシノミコトが「みさきあれ」と笑いかけてくれているような……。

ぜひみなさんも機会を作って神々の島に訪れ、幸運の掛け流しに浴してみてください。え、仕事運? それはもちろん、めちゃくちゃ上がって、いまもとどまるところを知りません! ご神徳、バンザイ!!

Photo:Naoto Otsubo
Text:栗P

【星野リゾート 界 出雲】
〒6990201 島根県松江市玉湯町玉造1237
界 出雲
界予約センター (9:00〜20:00)
0570-073-011
http://kai-ryokan.jp/izumo/



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5