サンローランのシングルライダース、みんな欲しいでしょ?
干場:サンローランの「キースレーサー」が竹ですか。ストーンズのキース・リチャーズが着用したモデルのライダースですね。
ジローラモ:大変な人気で売れてますよね、このレザージャケット。エディ・スリマンがサンローランを手がけてからのライダースで、「名作」とも言われています。
干場:モードで、シックで、キースモデルだけにロックの香りもあります。
ジローラモ:ディテールがきれいですね。さすがフランスですね。
干場:ジローさんはサンローランは着ますか?
ジローラモ:スーツとジャケット、サングラスを持っています。
干場:ジローさんに着てもらうと、ライダースが生き生きとしますね。エンメティとは違う革の質とかディテールとかがよくわかります。
ジローラモ:編集のサトシーノ、今日はこれを着て帰りますから。ギャラはこれでいいよ(笑)。
旅慣れたジローラモさんが、ライダースを愛する理由
干場:ジローさんはどんなときにライダースを着ますか?
ジローラモ:おしゃれなクルマに乗るときが多いですね。逆にバイクに乗るときは着ないかな。あとは、犬の散歩とか、彼女の散歩とか。
干場:彼女の散歩!
ジローラモ:あと飛行機に乗るときも多いですね。寒いときはそのまま着ていて、暑くなったら脱いで、Tシャツにカシミアセーターを着るとか。
干場:ジローさんなりの搭乗のアイデアとかありますか?
ジローラモ:ボトムはストレッチジーンズに、紐のスニーカーで、ベルトはしません。前にスリッポンを履いて乗ったら、降りるときに足がむくんでしまって、スリッポンが痛かったので、紐で調整できるスニーカーを履いていきます。
干場:さすが旅慣れしているから、何が自分に良いのかわかってますね。
ジローラモ:革ジャケットはTシャツの上に羽織れるし、シワを気にしなくていいし、移動のときも便利ですよ。
ジローラモさんが一番似合うレザーフライトジャケットが松!
ジローラモ:レザージャケットの松は、クリエイティブディレクターがハイダー・アッカーマンになってのファーストコレクションが話題のベルルッティのレザーフライトジャケットです。
干場:ボリュームと作りがすごいですが、プライスもすごい!
ジローラモ:デザイン的には、ボンバーとアビエータージャケットの中間ぐらいで、形がきれいですね。
干場:ジローさん着てみてください。
一同:おぉ、カッコイイ!(全員一致)
干場:ストレートに言っちゃいますが、これはジローさんしか似合わない。外国人特有のカッコイイ顔つきと雰囲気があるから似合うんです。日本人が着ると、ビートたけしさんが演じる、お笑いの鬼瓦権造みたいになっちゃうでしょ(笑)
ジローラモ:そう? 干場さんも似合いますよ(笑)。 革がいい香りがしますね。ジッパーとリブにリザードスキンを使っているし、赤いアリゲータースキンのアンダーカラーとか、贅沢にレザーを使っています。
干場:レザージャケットの松はトム・フォードあたりかなと思っていたらベルルッティで、上には上があると思いました。今回の軍配としてはやはり松ですね。ジローさんが一番似合うし、説得力があります。やっぱり、“着てみてなんぼ”ですね。
ジローラモさんが服を着るときに気をつけていること
干場:レザージャケットの松竹梅の紹介ありがとうございました。ジローさんと話をしているのが楽しいのに、レザーアウターの話はもっと楽しいです。やっぱり、洋服を一杯着ているから、説得力が違いますね。
ジローラモ:干場さんは20年ぐらい友だちですが、経験を重ねて、仕事に自分のポリシーを上手く出してきていますね。
干場:ありがとうございます。僕はよく「ジローさんみたいに着こなしたい」という相談を受けるんですが、「日本人には申し訳ないけど、イタリア人のジローさんみたいにはなれません」と答えています。
ジローラモ:いやいや、そうでもないですよ。サイズの合った服を着て、ちゃんとアイロンをかければ、いい男になれます。今日はレザーアウターの話だったけど、今スーツが大好きで、ネクタイをしたいときがある。日本の男性にはもっと格好良いスーツを着てほしいね。
干場:では次回はスーツの松竹梅をやりましょう! 今日はありがとうございました。
(※当日のジローラモさん:昔のハイドロゲンのジャケットに、ラルフローレンのシャツ、ディースクエアードのジーンズとベルト、そしてパネライの時計)
Photo:Naoto Otsubo
Edit:Satoshi Nakamoto
Text:Makoto Kajii
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>>>気絶するほど役に立つ! 過去の「干場に着させたい松竹梅」の記事はこちらから
パンツェッタ・ジローラモ
1962年、イタリア・ナポリ生まれ。建築一家の三男として、ナポリ建築大学在学中に亡き父の後を継ぐ。主に政府からの依頼を受け、歴史的建造物の修復にたずさわる。1988年から日本在住。以降、多数雑誌、番組などで祖国イタリアについて紹介。2006年、本国より騎士の称号「カバリエレ~イタリア連帯の星勲章」を贈られる。2014年3月、【連続して最も多くファッション誌の表紙を飾った数(男性モデル)】という記録名でギネスワールドレコーズ2014に世界記録として認定。 表紙の連続登場数も更新中。
パンツェッタ・ジローラモのちょい不良日記
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