通っているうちに、そんな彼女が魅力的に思えるようになってきた。サバサバしていたし、年上で何でもわかっている感じがしたし、何よりも色気というべきか、一緒にいるだけで彼女のこと以外を考えさせなくするような、こちらの気持ちを縛り付けるような威圧感があった。要するに、彼女の持つ雰囲気に飲み込まれてしまったのだ。
やはりぼくにはマゾっ気があったのかもしれない。
ただ、彼女には一つ疑問なことがあった。これほどの人がなぜ、ゲーセンの店長なんかやっているのかということだ。
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ふと、ヤクザの女ではないか? と思った。
場所が場所だけに可能性はゼロではない。もし、そうだとすれば、下手なことはできない。後々大変なことになる。やはり素性は確かめておかなくてはいけない。
勇気を出して遠回しに聞くと、すでに結婚していて、旦那は不動産屋だと彼女は言った。
不動産屋と聞いて、これまた怪しいと思った。
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