FASHION ― 僕が捨てなかった服

「僕が捨てなかった服」

スタイリスト小沢宏 第8回 「コム デ ギャルソン・オム プリュス」のワイドデニム

2017.2.21 2017.2.21
2017.2.21

デザインのパワーを実感する唯一無二のデニム

人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。トップバッターのファッションエディター山田恒太郎氏に続き、10回にわたり、スタイリストの小沢 宏氏が膨大な数の所有してきた服の中でも捨てられなかった服をご紹介する企画、第8回目は「コム デ ギャルソン・オム プリュス」のデニムです。

コム デ ギャルソン・オム プリュスは、一時期、毎シーズン必ず何か買っていました。これは2011年に購入したものです。ギャルソンの服はタグに作った年が記されているんです。最近でこそこういう太めのジーンズをよく見かけますが、当時はほとんどなく新鮮でしたね。2タックで太くて、ボンタンジーンズって呼んでいます。

ウエストベルトがなくて股上が深いこのフォルム。これはコム デ ギャルソン・オムでよく見かけるシルエットです。最近の太めのデニムは、そのまま足下に向かってストレートなラインを描いているものが多いんですが、これはテーパードされていて少しイナタい。でも、それはそれで好きなんです。

このデニム自体はヴィンテージではないのですが、1点1点異なるヴィンテージスカーフをあしらったポケットになっているのがとても凝っているんです。エルメスのヴィンテージスカーフをあしらったものなどもあったようで、いわゆる1点モノです。

コム デ ギャルソンの服ってオーラがあって、誰が着ても、あ、コム デ ギャルソンだ!ってわかるんですよね。だから、なかなか手強い。記号化されているというか、知的でおしゃれ、というイメージ。竹中直人さん、みたいな感じ。パターン、シルエットがコム デ ギャルソンは独特なんです。僕はトラッドなスタイルにコム デ ギャルソンをワンアイテムだけ投入するっていうスタイルが好きです。アヴァンギャルド トラッドな雰囲気の着こなしというんでしょうか。

コム デ ギャルソンはいつも気になる存在で、青山のショップはしょっちゅう覗いてみるくらい。でもコム デ ギャルソンが好き、というよりコム デ ギャルソンの中でこういう面白いものを見つけるのが好きなんですね。

実は僕、デニムってそれほど買わないんです。1シーズンに1本も買わないことも。デニム自体もそれほど穿かない。でも、これは今も現役で夏も冬も穿いています。洗いに洗って、こんな色になったんです。それくらい穿いているんです。

昨夏はビッグTにこのジーンズで全身ビッグシルエットの着こなしを楽しみました。この秋冬はシンプルなセーターとスニーカーやスリッポンを合わせています。もう10年くらい穿いているんじゃないかな、と思うくらいよく穿いていて、これからも現役で活躍してくれそうです。

Photo:Riki kashiwabara
Text:Yoshie Hayashima
Edit:Ryutaro yanaka

小沢 宏
スタイリスト、デザイナー
1964年、長野県生まれ。大学在学中に雑誌『POPEYE』のスタイリストアシスタントとしてキャリアをスタート。『POPEYE』を始め『BRUTUS』『Huge』『Uomo』『Men’s Ex』など様々なジャンルのエディトリアル スタリングを手掛ける。またデザイナーやディレクターとして数々の企業やコラボブランドに携わっている。自ら名前を冠したブランド「オザワヒロシ エディストリアル」が年に一度のタイミングで新しいコレクションを発表。 今回はキャップやシャツなど軽めのアイテムもリリース。 でも値段は「目玉飛び出る」級!

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