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FASHION ー 僕が捨てなかった服

「僕が捨てなかった服」

スタイリスト小沢 宏 第6回 ラグビーのパッチワークデニム

2017.2.1
2017.2.1

服好きが作ったこだわりディテール満載のデニム

人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ります。トップバッターのファッションエディター山田恒太郎氏に続き、10回にわたり、スタイリストの小沢 宏氏が膨大な数の所有してきた服の中でも捨てられなかった服をご紹介する企画、第6回目は「ラグビー」のパッチワークデニムです。

これは、ニューヨークのアストンプレイスにあったラグビーのストアで購入したものです。2010年頃だったかと思いますが、それぞれ購入した時期は異なります。

ラグビーは2004年にラルフローレンのスピリットを受け継ぎつつ、 その名の通りフレッシュなプレッピースタイルを提案していたブランドで、日本では原宿にもショップがありましたが、残念ながら2014年頃になくなってしまいました。

ニューヨークのアストンプレイスにあったストアは、とにかく店員がカッコイイんです。ラグビーの店員は黒人が多くて、彼らのプレッピースタイルっていうのが恐ろしくカッコイイ。スタイルの良さに加えて、彼らがグリーンやフューシャピンクなど鮮やかな色のセーターやジャケットを着ているのに、目を惹かれました。そしてとってもフレンドリー。当時、ニューヨークに訪れる度にショップの佇まいと彼らの雰囲気に惑わされ、いろいろ買いました(笑)

その後、残念ながらラルフ ローレンは僕の中でグッと来るモノがだんだんなくなってきて、以前ほど頻繁に買い物をすることも  少なくなっていきました。

このデニムは両方ともたしか200ドルくらいだったかと記憶しています。ダメージ加工を施していたり、ブラストかけたりツイードやシャツ地、ネル、スーツ地、など様々な生地を使ったクレイジーパッチワークになっています。僕も服作りをしているから分かるんですけど一体どれだけの労力を掛けて作っているんだろう、と気が遠くなってしまいます。

つまり服のことが大好きな人が楽しみながら作っているって匂いがプンプン漂っているんです。本当にセンスがいい。こういうのってラルフローレンにしか作れないと思うんです。他のアメリカンブランドにはない。そして、これだけ手が込んでいてこの価格っていうのが、またいいですよね。

股上がやや深く、かつ太目でシルエットが今っぽくないので、実は最近はあまり穿いていないんですが、なかなか手放せない。ラグビーはコンセプトもよく、ショップもスタッフも素敵だったので、無くなってしまって本当に残念なブランドのひとつです。いつか復活してくれないかなぁ...。

Photo:Riki kashiwabara
Text:Yoshie Hayashima
Edit:Ryutaro yanaka

小沢 宏
スタイリスト、デザイナー
1964年、長野県生まれ。大学在学中に雑誌『POPEYE』のスタイリストアシスタントとしてキャリアをスタート。『POPEYE』を始め『BRUTUS』『Huge』『Uomo』『Men’s Ex』など様々なジャンルのエディトリアル スタリングを手掛ける。またデザイナーやディレクターとして数々の企業やコラボブランド、自身のブランド「オザワヒロシ エディストリアル」も手掛ける。そろそろ春モノが本格的に立ち上がるタイミング。心の底から「欲しい!」と思えるモノに出会うべく、毎日街を徘徊しています。

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