「でも、何の選挙なのかわからないまま投票したそうです。全く覚えてないけど、ポスターの顔で選んだと思うと」
都知事選の話など、この人とはできないししたくない、と思った菜乃さん。ここまで選挙に無関心な人が3児の親であることが少し怖くなった。そして、少し前までの自分は、このママ友と同類の人種であったことを実感し、自分を恥じたという。
「都知事選行かないにしても、この人がいいな~とかってないの?と聞いてみたんです」
すると、ママ友は「ディズニーもユニバもクソ高いから、子供がいる家族に、遊びに行くための補助金出してくれる人がいい」と答えた。
「『そういう補助って、今ないよね』とマジメなトーンで言ってきたので、そこは冗談めかしてではなく真顔で言うんだ、と思ってびっくりしました」
ママ友は、さらに育児支援策について身勝手な要求を口にした。
「児童手当も安すぎる。こっちは命もお金もかけて子供3人も産んでるんだから、せめて倍くらいにしてほしい」と。
選挙には行く気がない。しかし、育児支援と言えるのかどうかわからない過剰な給付への要望だけは多い。さらなる重税が不安ではないのかどうか、菜乃さんは気になった。
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