「最初、話を聞いたときはビックリしました。よその家庭のことだし話を聞くことしかできなかったんです。だけど聞いているうちに心が苦しくなってきて……。A子とは会話の波長、子育ての価値観、子ども達の相性が合うので一緒にいて楽しいんですよね。そんな彼女が家庭内でトラブルを抱えているとなると、話だけでも聞いてあげようと思って。それから、A子夫の愚痴や悩みを頻繁に聞くようになりました」
A子夫は経営者だ。夫が会社を立ち上げる際に、A子は5年勤めた会社を退職し専業主婦になっている。会食や残業が多く、自宅に帰るのは基本夜11時。夫と家庭を支えるのは、A子の役目のようだ。
夫は会食と称しキャバクラへ行き、そこで出会った女性と同伴を繰り返したりラブホテルへ行ったりしている様子。喧嘩になると「離婚だ!子ども連れて実家へ帰れ!」が口癖のよう。
子どもがまだ保育園に通っていないため、専業主婦のA子は仕事に復帰して収入を得ることができず、自立は困難だ。夫はそれを理解しながらも暴言を吐き、A子をコントロールするようなタイプだった。
A子のSNSは子どもに関する投稿が多いが、一方で「夫が帰ってこない」「ほんとクソだよなぁ」といったネガティブな内容を3日に1回ペースで投稿している様子。
投稿を見るたび「パパがこんなんじゃ、子どもにも悪影響じゃない......?」と、A子と子どもを心配する沙織さんだったのだ。
子どもを寝かしつけたあと、夜10時にA子から電話がくることもあった。内容は夫に〇〇と言われた、また今日も飲みに行っててワンオペでクタクタなど、A子夫の話になると時間がいくらあっても足りないのだ。
また、仲の良いママ友達と集まる際は決まってA子夫に関する「ヤバい話」が定番になりつつあった。
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