「私は家で、怒鳴ったり、感情的に怒ってしまうこともしばしば。それがいいことだとは思わないけど、仕方がないというか、1人で2人見ていたら、怒鳴らざるを得ないこともあるんです。でもAさんの言い分を聞いたら、私がいけないことをしているような気にもなってしまって…」。
佳奈子さんも虐待をしている認識はない。ただAさんにとってはそうではなかったらしい。
「怒鳴るなんて、大人がすべきではないと。危ないと優しく一言言ってあげれば子どもは、賢いからわかるはずだと言われてしまいました。それから感情的に怒ることしかできない大人に育てられた子どもは、自己肯定感が低くなるとか、怒ると叱るの違いについて知らないのに子育てをしているのが信じられないとか、畳みかけるように言われて…何も言い返すことができなかったです」。
ふと子どもたちに目をやるとあれほど号泣していたAさんの息子はケロッとしていた。対して自分の娘は親が責められている姿を前に、どうしたらいいのかわからず、目にいっぱい涙をためていたという。
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