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「二人とも、こんなに長生きするハズじゃなかった...」何歳で死ぬのがベストだったのか? 自問し続ける老夫婦の「果てしない老後」

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「そうですね。でも、もうこれが日常という気もしています。息子はじっと押し黙っていますが、何か危害を加えてくるようなことはないですし、食事は用意をしておけば食べます。小さな声ですが、いただきますとごちそうさまを聞けるだけで安心するような日々です」。

長男はそのことについて何も言わないのだろうか?

「長男は次男に対してヤキモキする気持ちはあるものの、自分が家を出ている手前、何も言えないんだと思います。長男はお嫁さんのご両親と同居しているんですよ。お嫁さんからは、面倒見る弟がいるんだからいいじゃないと言われているそうです。正月に帰ってきて、一言二言会話はしていますが、今後のことを話している感じはありませんね」。

みどりさんは周りに友人が少ないと話す。

「もちろん、何人かはいます。でもだんだん亡くなる人も増えていますし、何より辛いのがみんな孫の世話で忙しくしているんです。本当のことを言えば、羨ましくてたまりません。それにうちは夫は、私が友人と外出することをよく思わないんです。こういった事情と歳を重ねて疲れやすくなっている自分の体との兼ね合いで、出かける頻度は年々減っています」。

そんなみどりさんを襲ったのが、夫の異変だったという。

「もともと短気なタイプではあったんです。殴られたことはありませんが、昔はモノが飛んでくることもよくありました。それが、最近加速しているというか、ちょっとわけのわからないことを言いいだしたりするんです…」。

後編】では、夫の奇行についてさらに詳しく話を聞いていきたい。

取材・文/悠木 律



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