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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】「男性店長を懐柔するボス猿女」【どの口で子供にやめろと?】退職まで追い込む”女の職場”の悪質イジメ

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「濡れ衣着せられるのも困るので、エリアマネージャーに相談しますけどいいですか?、とその場で言ったんですよ。店長はちょっと焦っていましたね」

菜美子さんの反撃に怯えたのか、その後また別の濡れ衣を着せられ、菜美子さんはついに退職を決意することになる。

「ゲームによっては期間と数量限定でキャンペーンがあって、ノベルティをプレゼントすることがあるんです。で、ある時そのノベルティの数が合わないとリーダー格の女が言い出し、みんなで騒ぎ出したんですね。そのゲーム機のアニメ、うちの子が大好きなやつだってこと、職場ではみんな知ってるんです。まるで私が盗んだとでも言いたげでした」

はっきりと追及してはこないものの、店長が朝礼で『口外しないので、心あたりのある人は言ってきてください」と毎回言うなど、犯人捜しムードが強まっていった。

「休日子供を連れてちゃんとお客さんとして貰いに行ってるのに、なぜ私が同じものを盗まなければいけないんでしょうか」

誰かが盗んだとはっきりは言わないが、その場には菜美子さんに疑いの目が向けられている空気が満ち満ちていた。

「紛失の事実自体があったかどうかも疑わしいです。『そんなもの持っていってもうちは誰も喜ばない』『うちの子はそんなの興味ない』などと皆さん口々に言って、暗に私に対して『お前がやったんだろ』という雰囲気を作ってました。もう悲しいというより、つき合っているのがバカバカしくなり、心が折れました。ここで辞めたら犯人と決めつけられるかと思いましたが、もうどうでも良くなりましたね」

菜美子さんは6年も勤務した職場を辞めなければならないことが悔しかったが、「自分は女の多い職場には向かない」ということをはっきり悟ったという。

「人と接したり体を動かしたりして働く方が好きなのですが、私みたいにボス女に迎合しないタイプって、女が多い職場に向いてないのかも。学生の時に専攻していたことを活かして、今後は在宅ワークを始めようかなと思います。接客とかの方が好きなんですけどね」

さっぱりした口調でそう言いながらも、やはり納得が行かない表情の菜美子さん。

大人は子供たちに「やめろ」「良くない」とわけ知り顔で呼びかけるが、大人の社会でもいじめは後を絶たない。他者に対して自分はどうか、常に自己を客観的に見つめる機会を設ける必要があるのだろう。

TEXT:中小林亜紀



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