「でも、ちょうどその頃が『終わりの始まり』だったのかもしれません。私たち、凄いタイミングで越してきてしまったような気がします。
移住当時は町内行事などがたくさんあって、面倒臭いなどと言おうものなら怒られたりしていたんですが、今は行事がどんどん縮小されています。やりたい気持ちがあってもできないのかもしれません」
コロナで外出の機会が減ったことが、高齢者層の老化を心身ともに早めたのかもしれない、とかのんさんは考えている。
「自治会役員を毎年のようにやっていた地域の有力者が、どんどん亡くなったり隠居したりしています。それで人材が足りないから、右も左もわからない新参者が40代や50代で役員を押し付けられるんですよね」
かのんさんの夫が「この地域のことはまだ何も知らないし仕事も忙しい。とてもじゃないけれど自治会役員や、ましてや自治会長なんて無理だ」だと伝えると、「適当にやってくれればいい」「とりあえず名前を貸してくれればいい」と懇願されてしまったという。
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