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【後編】全国で相次ぐ模擬試験トラブル。ブラックすぎる教育現場に迫る!

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「田舎の学校なので予備校が近くになくて、模試を学校でしてやろうという取り組み自体には、不満はありません。生徒の実力を知る機会として大手の塾や予備校が作っている模試を受けさせてやりたいという気持ちはもちろん私にもあります。

でも、実施日が土日で、教員が兼業兼職願いを出して試験監督するとなると、かなりきつい。夏休み以降は高3対象の模試が毎週あって、模試担当の2人ではどうしようもないので、他の先生方に頭を下げて模試監督に入ってもらうのですが、お願いしている以上、私自身が休むわけにはいかない。だから、気がつけば8月からまともに休日を取っていません。

体力的にきついということではありませんが、メンタルがやられます。私は、サッカー部を持っているので、本当は土日に自分で部活動を指導したい。でも、模試があるから他の先生や外部指導員の方にお願いするしかない。なんとかならないのかなあってばかり思っています」

©Getty Images

隆史さんはそうまくし立てた後、少し落ち着いて言葉を続けている。

「当然、教員以外の『兼業』として模試監督をしている状態なので、その分の賃金は発生しますが、土日で監督を……ということになると、子育てや介護をしておられる先生方は、『できない』と仰ることが多くなります。それはまあ、当然ですよね。

他の学校はどうなのかは分かりませんが、うちの学校では、高3対象の模試の監督は、われわれ模試担当の進路指導部員と3年生の正担任、副担任が受け持つことになっています。

でもまあ、事情がある方には強く頼めないので、私のようなまだ家庭を持たない若手とかが土日に出ざるを得ない。そりゃあねえ、不満はたまりますよね」

そう言って考え込む隆史さんは、対策も考えたそうだ。



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