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たった800円で一丁上がり…保護者が食いつく「読書感想文ビジネス」のなんとも言えない不快度。

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「チャットGTPで慌てている文部科学省は、本当に机上の空論だけでやっているんでしょうね。『読書感想文』をビジネスにしている良くない大人や会社は3、4年ほど前からたくさんいますよ。

お金を払えば読書感想文を書いてくれるって業者や作文の得意な大人が、子どもたちが触ることのできるフリマアプリなんかで、読書感想文を売っています」

そんな衝撃的なことを、当たり前のように話すのは玲子さん(仮名)40歳だ。彼女は、学習塾を経営し、保護者や子どもたちの相談にのることが多い。

さて、彼女の言う『読書感想文ビジネス』というのは、いったいどんなものなのだろうか。

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©GettyImages

「『読書感想文』とフリマアプリに入力してみてください。『見本』とか『これをそのまま書き写さずに、少しだけ変えたり足したりしてください』などと書かれた『商品』がたくさん出てきます。

どれも800円~900円程度で、中学生や高校生、小学生に払えない値段じゃない。芥川龍之介の『鼻』からお笑いコンビ麒麟の田村さんが書いた『ホームレス中学生』、一時期話題になった『君の膵臓を食べたい』や『天気の子』まで、選び放題ですよ。こんなものは、出品する大人が悪いんですけどね!」

玲子さんは少し語調を荒げた。

「でも、保護者の方々も『私も読書感想文苦手だったし、どうすればいいのか聞かれても答えようがないから、800円程度で解決するならまあいいかって思っちゃう』なんておっしゃるもんですから、こういうものが蔓延していくのでしょうね。学校の先生たちは、こういう現状をどう思っているのかしら」

玲子さんの口調はとても厳しかった。「学校の先生たちのせいだ」とでも言いたげな口ぶりだ。
 

次回、「読書感想文ビジネス」に悩まされる学校教員のリアルな苦悩について詳報する。

取材/文 八幡那由多

▶︎後編に続く


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