■LMは後席居住性に徹底的に振り切っている
また、新型LMでは、後席に座るエグゼクティブへのおもてなしとして、後席の乗り心地に徹底的にこだわっており、新シートの投入や、周波数感応バルブ付きAVS（アダプティブ・バリアブル・サスペンションが意味）をレクサスとして初めて採用したほか、後席快適性を重視するドライブモード「Rear Comfort」までも設定。
後席に座るエグゼクティブへのおもてなしとして、後席の乗り心地に徹底的にこだわっており、新シートを投入し、周波数感応バルブ付きAVS（アダプティブ・バリアブル・サスペンションが意味）を、レクサスと初採用したこの「Rear Comfort」は、AVSとアクセル操作、ブレーキ操作を統合制御して、クルマの姿勢変化を少なくして、後席をとにかく揺すらないセッティングとなっているとのこと。ここまで後席に振り切った設定は、新型LMの大きな強みだ。
もちろん新型LMと新型アルファード／ヴェルファイアは、内外装のデザインがベツモノなのだが、目に見えない中身の違いのほうが大きい。新型LMは、まさに「後席乗員のための最高級ミニバン」なのだ。
■4人乗りで1200万円と予想!! ただ大いに需要はあるはず
新型LMの日本での価格については、筆者は6/7人乗り仕様で税込900万円～、上級の4人乗り仕様で税込1200万円～といったところではないかと予想している。十分に高額だが、フラグシップのレクサスLS（1078～1796万円）とも被る価格帯であり、レクサスの最上級ミニバンとみれば妥当なところであり、これまでアルファードのエグゼクティブラウンジやレクサスLSロングを仕方なく買っていたユーザー（法人含む）ならば、1200万円だろうと1500万円だろうと、気に入れば買っていくだろう。
新型アルファード／ヴェルファイアも、最安グレードでも540万円と、決して安いクルマではなくなったが、一般人にはおいそれと購入できない価格帯に入るほうが、新型LMを購入するユーザーにとっては優越感があっていいはず。「1200万のミニバンとか、価格に見合う価値があるのか!?」という詮索はナンセンスなのかもしれない。
Text：Kenichi Yoshikawa
Photo：LEXUS,TOYOTA
Edit：Takashi Ogiyama
