【後編】「デートレイプドラッグ」を警戒し過ぎる彼女がしんどい！難しい現代を生きる若者の恋愛事情。

「彼女は、俺が何かしたいとかしようとしているとしか思ってない」と息子は言った。彼女とケンカ別れしたあと、友達と合流してお酒を飲んだのだという。どうりでいつになく口が滑らかなわけだ、と美香子さんは思った。

わが子の憮然とした顔を見ながら、「深い関係になりたくても、この先ずっとなれないような気がして疲れてしまった、というのが息子の本音かもしれない」と美香子さんは想像したそうだ。

「性のこととなると男性は豹変することもあるとか、簡単にそういうことしちゃいけない、とか、私も若い頃に母から言われたことがあるし、気をつけるのはわかるんです。でも、この人なら大丈夫っていう勘とか、人を見る目を養うとか、そういうことも大事ですよね。

大人の関係も、納得ずくなら自然の成り行きですし……。今回みたいなことがあると、今後息子が女の子を好きになるたびに、気軽に食事に誘えないんじゃないか、恋愛に臆病になるんじゃないか、って心配です」