夫婦が離婚をする過程には様々な手続きが必要であり、完全な成立にかかる時間は平均一年以内というデータもある。ましてや片方が離婚を認めなかったり、子供の親権争いに発展したならば、決着までには2年以上かかることもあるだろう。
そんな中、結婚して1年経たずに離婚してしまうというケースは稀ではないだろうか。関西の田舎に住んでいた月島美紀(仮名・当時29歳)は12年前に離婚を経験しており、この稀なケースに該当する。
12年前、美紀は夫である幸人(仮名・当時27歳)と結婚式を挙げた。幸人との時間においてこのときが最も幸せな瞬間だったと美紀は語る。これからラブラブな新婚生活がスタートするかと思いきや、美紀は結婚後すぐに絶望を味わうことになったそうだ。
「結婚後すぐに新婚旅行に行ってきたんです。でも旅行から帰ってくるなり幸人の様子がおかしくなって……。結婚前に3ヶ月同棲していたんですけど、そのときは携帯電話を常に持ち歩くことなんてなかったのに、肌身離さず持ち歩くようになりました。トイレやお風呂にまで持っていくから怪しいなって……」
「毎日仕事に家事に大変だろ? 早く寝たら?」そう言って毎日ベッドに誘導されていた美紀。毎日抱きしめられ、幸人の胸で安心して眠りにつく。幸人の優しい言葉に素直に甘えて眠りについていたという。そんな繰り返しの日々に若干の違和感を覚えていた美紀は、優しさ以外に「寝かしつけられている」という可能性があることに気づいたそうだ。早く休ませてあげたいという優しさからの行動なのか、それともなにかほかに意図があるのか、美紀は確かめることにしたという。
「幸人の胸に若干上向き加減で抱きついて、眠ったフリをしてみたんです。わざと寝息をたてて……。そしたら案の定ポケットから携帯を取り出して触り始めました。若干上向き加減で抱きついたのは、その位置からできるだけ動かずに携帯を盗み見れるようにするためです。バッチリ盗み見ることができました」
幸人は課金して出会い系サイトを利用していて、近辺の女性たちと会っている様子だったそうだ。車のナンバーや顔、待ち合わせ場所などの連絡をしあっていた。美紀は動揺する気持ちをなんとか隠さないとと思い、今にも泣き出しそうになるのを必死に抑えたという。この一連の流れを数日間繰り返し、美紀は幸人の状況を把握していったという。
☆次回、美紀は証拠を握りしめ幸人に問い詰めるが、彼は「とんでもない行動」に出る……。☆
ライター:マツノミユ