快楽や愛情を確認するためのセックスと、自身で欲求を解消したり快楽を得たりするマスタベーション。
世の中には日常に支障をきたすほど、セックスとマスタベーションがやめられないという人もいる。それが「セックス依存症」と「マスタベーション依存症」だ。
今回はこの2つの依存症から抜け出せなくなってしまった女性の話をしよう。
※この記事は取材を元に構成しておりますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しております。あらかじめご了承ください。
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「今は風俗で働こうか迷っています」と会社員の優香(仮名・34歳)は言う。
優香は28歳のときに、ひとつ年上の宏輝(仮名・会社員)と結婚し、二人で暮らしていた。お互いセックスの相性など気にせず結婚をしたため、頻繁にするほうではなかった。
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優香の仕事が忙しく、30歳を過ぎて落ち着いたら子づくりに励もうという話になっていたが、いざ30歳を過ぎると宏輝が疲れて帰ってくる日が増え、セックスの回数も結婚当初の半分になっていた。
淡白な宏輝とのセックスで、優香はオーガズムに達したこともない。悩んだ挙げ句、優香は親友の真奈美(仮名)に電話で相談をした。
「30歳過ぎているのに、未だ宏輝とのセックスで満足を得たことがなくて。回数も前より減っているし……どうしたらいいと思う?」
「う〜ん……。自分ではしてる? 彼のテクニックもあると思うけれど、自分でするのもオーガズムに達しやすくなる方法の1つだって聞いたことあるよ」
「月に数回はしてるよ」
「それでも駄目なのか……。だったら大人のおもちゃを使ってみるのはどう?」
「なるほど……。わかった。1回やってみるね」
「セックスでのオーガズムは一生に一度は経験をした方がいいよ。自分でオーガズムを感じることができたらセックスでも達しやすくなるはずだよ」
真奈美との会話がきっかけで、優香は通販でおもちゃを買った。
最初は少し抵抗があったものの、おもちゃを使い始めてから格段にマスタベーションが良いものになったという。
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その後、久しぶりの宏輝とのセックスで初めてオーガズムに達することができた。
このことがきっかけで快楽にどっぷりとハマってしまった優香は、毎日マスタベーションをするようになり、セックスをしたいと思う頻度も高くなっていった。
しかし宏輝は淡白で、誘っても断られる日が続くようになり……優香は一人で毎日、宏輝の帰宅前に自慰に浸るようになる。
さらには、仕事中でもセックスでイッたときのオーガニズムを忘れられず、四六時中「セックスをしたい」そればかり考えるようになっていった。