平穏な家庭に突然降りかかる身内の犯罪。メディアの報道を他人事として傍観していたはずが、ある日突然自分ごととなったら……。ただ罪を犯した家族を責めるのだろうか。今回は夫が出来心で罪を犯してしまった女性の話をしよう。
※この記事は取材を元に構成しておりますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しております。あらかじめご了承ください。
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宮田玲奈(仮名)33歳。一つ年上の夫である徹也(仮名)は、親が創業したガス設備会社の専務をしている。会社の従業員は20人程度。大きく事業を拡大させる欲はないが、ライフライン系の会社ということもあり経営は安定している。
玲奈と徹也は学生時代のアニメサークルで知り合った。お互いアニメキャラのコスプレが趣味なことから意気投合、付き合って数年後に結婚した。数年後に長男、翌年には次男、そして3年後には長女と3人の子供に恵まれ幸せな生活を送っている。
子供が生まれてから、それまで住んでいたマンションが手狭になったこともあり、家を購入することになった。商業エリアから車で5分の静かな住宅街で大きな公園もあり、子育てにぴったりだと即決。近くに玲奈の両親がコンビニ経営をしていることもあり、話はスムーズに進んだ。
生活が安定しているとはいえ、これからかかるであろう子供たちの教育費の足しになれば……と、玲奈はときどき両親のコンビニを手伝うように。働くのは決まって夜、家族に迷惑をかけたくない気持ちからだった。
玲奈が手伝いに出ている間、それは徹也にとって密かな楽しみの時間。
夫は、自分が働きに出ている間にこっそりとAV鑑賞をしているのだ。そのことに玲奈は気づいていた。しかし三人も子供がおり、すでにセックスが面倒になっていた玲奈にとってはむしろ好都合だった。
まさか、私の夫が??
長男が小学生になって間もない頃、蒸し暑い夏の日。突然、警官が2人訪ねてきた。
「宮田徹也さんはいらっしゃいますか?」
「はい、おりますが……、どういったご用件でしょう?」
「ご本人にお話ししたいので……呼んでいただけますか?」
突然の警官の言葉に玲奈は急に鼓動が早くなるのを感じた。
(何? 何があったの?)
徹也を呼び、警官が話をし始めた。聞けば、近所で下着泥棒が出た、というのだ。女性の下着を外に干さないようご家族で気をつけてください、との話かと思えば、その容疑者に徹也の名前が挙がっているという。マンションの防犯カメラの映像に徹也らしい人物が映っていたというのだ。
「〇〇マンションの102号室です。宮田さん覚えはありますか?」
警官の問いに徹也は顔面蒼白で表情を硬らせたまま無言でいた。
☆衝撃の次回では、夫の「犯罪行為」を詳細にレポートする。予測できない事態が起きたとき、家族が取るべき行動の参考としてほしい☆