「大したケガじゃなかったんです。ちょっとした擦り傷で、保健の先生は消毒するだけで大丈夫って笑ってたくらいです。でも、その日の夕方にAさんからお電話があって……」
学校に電話をかけてきたAは、泣いていたそうだ。
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©︎gettyimages
「うちの子が、同じクラスのB君に足をかけられて転んだって言ってるんです。なのに、みんなが転んだ自分を笑ったって。B君は知らない顔をしてたって言ってます。うちの子が可哀想だと、どうして先生は思ってくださらなかったんですか?」
矢継ぎ早にAの口から出てくる言葉は、保奈美さんが全く知らない話。保健の先生も体育の先生もそんなことは言っていなかったし、生徒本人も、そんなことは言っていなかった。
でも、そのときは言い出せなかっただけかもしれない。
そう考えた保奈美さんは、その生徒に事実確認をすることを伝え、その日は、とにかく謝罪をしたそうだ。Aは謝罪する保奈美さんに「先生がしっかりしてくださらないと困るんですからね!」とややヒステリックに叫んで電話を切ったという。
しかし、翌日事実確認のために、体育の先生やB君に話を聞いた保奈美さんは、困惑することになる。
体育の先生は、生徒が何もないところで転んだのを見たと言っていたし、B君やその他のクラスメイトも、転んだ時には周りに誰もいなかったと言った。
仕方がないので当人を呼んで話を聞くと、うつむいて黙ったまま、何も言わなかったのだという。
しかし、この「当人に話を聞く」という保奈美さんの行為が、Aの逆鱗に触れたのだ。
衝撃の次回では、さらに社会問題化する「モンペ」の実態に迫ってみたい。
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