その日から、瑞希さんは、毎日のようにプールに通う。
「彼に会いたいと思ったんです。土日は家族もおり、プールには行けない。もう一度会いたくてソワソワしていました。恋愛というより、“推しが見たい”という感覚に近いと思います」
そんな願いが通じたのか、パスタを食べてから14日目に、プールで彼と再会した。
「彼が男性ロッカー側の通路から出てきたときは、“やった~!”と思いました。休憩時間のときに、『先日はありがとうございました』と言いに来てくれたんです」
そして、瑞希さんのフォームがよくなったとほめてくれた。
「そして、彼から『LINEを交換しましょう』と言ってくれたんです。心の中でガッツポーズをしました」
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この日もランチをした。彼が瑞希さんに声をかけたのは、好みだったからだと言った。
「12歳も年上のオバサンだと言ったら、『そんなことはないですよ』と私のスタイルについてほめてくれたんです」
そこから、一気に距離は近くなった。朝晩の挨拶から始まり、食べたものや見た風景を送り合う。彼が勤務する会社オフィスから、富士山が見えている美しい写真を送ってきて「瑞希さんと一緒に観たいな」とくれたときに、恋に落ちた実感があった。
「遠くから崇める“推し”を、抱かれたい存在として意識するようになったんです」
この感覚に従ったことが、彼女を不幸に導いていく。男女関係のトラブルに精通する、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏が語る。
「年上女性と年下男性との不倫は年々増えている印象です。積極的なのは、圧倒的に女性の方ですね。若いツバメというとほとんど死語ですが、女性版のパパ活のようなことが、至る所で行われているのです。身近な人が巻き込まれないように、十分注意してほしい」
衝撃の次回では、瑞希さんとスイマーが不倫の関係に溺れていく様子と、その末路を詳細にレポートする。
Text:Aya Sawaki