「千春さん犬が飼いたいんだって? 犬もいいけど子供が先よ」「千春さんの寝室。化粧水のビンがゴロゴロと落ちててゴミ屋敷状態なんだって?」「料理も一切しないんでしょ? たまには作らないとおかあさんが可哀そうよ」と...
なんと姑は暇を見つけては、千春の文句を言いふらしていたのだ。この一家の行動そのものが理解不能だった。義父と姑も当主と家政婦のような関係にも見える。純也も実家に戻ってくる条件で大学に進学したのだろう。
結婚後は監視の日々。千春は次第に不眠になり食欲が落ちた。笑顔もなくなり、何をするにもつまらない。純也も常に姑の味方で、千春に同情する人はいなくなっていた。
何かと姑の肩を持つ純也に対しても腹が立った。次第にこう考えることが増えた。離婚を切り出したら純也は応じてくれるのだろうか、と。
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