「結局A君とBさんの問題については、どうすべきかの結論が出ないまま数カ月が過ぎていきました。
どういうわけか、Bさん側からその後の連絡が来ることはありませんでした。他の問題も山積みだったので、ありがたいといえばありがたかったのですが……」
そんなある日、突然、A君が沙也加さんのもとにやってきて、
「もう、Bさんとの問題は解決したから、気にしなくていいよ」
と言ったのだという。
驚いた沙也加さんがどういうことなのかをA君に問い詰めると、
「Bさんに新しい彼氏ができたからもう大丈夫だってA君は言っていました。学校にも元気に通うようになっているからきっとあいつの親も何も言ってこないよって」
呆気に取られている沙也加さんに、
「結局、俺がめちゃくちゃ嫌な奴だって評判がいろんなとこで広まっただけだよ」
と言い残してA君は、教室に帰っていったそうだ。
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