※この記事は取材を元に構成を致しておりますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しております。あらかじめご了承ください。
面会の当日。簡単な挨拶を終えると、田崎氏がポツポツと話し始めました。

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「父が亡くなったことは、金融会社からの督促で知りました。そしてその借金の額も……。実はそのことで話さなければいけないことがあったので連絡したんです」
自分達が相続放棄をしたことを、田崎氏は知っているのか? 弁護士からは「知っているハズはない」と言われましたが、確信は持てません。真奈美さんの心臓は罪悪感ではち切れそうになりました。
「実は、母と離婚する前、父は資産を私に託していました。自分が死んだ時には関係者全員で分けて欲しいと。株とか土地とか……金額でいうと1億円くらいです」
真奈美さんは想像もしていなかった話に唖然としたと同時に、聞いたこともないその金額に驚愕しました。
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