二人が関係を持ってから4ヶ月ほど過ぎた頃、彼から週に一度の密会を増やしたいと提案された。しかし、彼女はその申し出を突っぱねる。
「だって会う回数を増やすってことはバレるリスクも増えるってことでしょう。バレずに綺麗に別れてもらうにはちょっと距離を置く必要があったんです」
家に帰る回数が減り、家族で過ごす時間があからさまに減れば、奥さんだって浮気を疑うだろう。興信所にでも駆け込まれたら一巻の終わりだ。
遥さんは、彼が自分にどっぷりハマってどうしようもなくなってしまったタイミングで、あえて距離を置くことで彼の離婚願望を焚き付けたのだ。
彼女の思惑通り、彼はあっさりと奥さんに離婚を申し出た。
©︎gettyimages
「奥さんはあまり驚かなかったみたい。ただ、心菜ちゃんがついてきたのは誤算といえば誤算だったけれど」
てっきり母親が親権を持つものだと思っていたが、彼が心菜ちゃんを引き取って育てることを離婚の条件として提示してきたのだという。
「あの人の元奥さんはバリバリのキャリアウーマンだったから、シングルマザーよりもキャリアを取ったんじゃないですか。私は心菜ちゃんを引き取ることには反対しませんでしたよ、あの人さえ手に入ればそれでよかったんで」
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