※この記事は取材を元に構成を作成していますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しています。あらかじめご了承ください。
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ある日お迎えに来たパパのもとに心菜ちゃんを連れて行くと、「あ、そうそう、今朝連絡ノートを持たせ忘れたんです」とノートを差し出された。
明日拝見するので大丈夫です、と言おうとした時、少しかがんでノートを渡そうとする彼の顔が耳元に近づいた。
『これ、必ず遥先生一人で見てくださいね』
連絡ノートには、LINEのアドレスと電話番号が書かれたメモが挟められていた。
「一気にパーソナルゾーンに侵入してきたから驚きましたよ。意外と早く落ちたな、という感じでした」
拍子抜けするほどアナログな方法で、二人の関係は一気に加速することとなる。
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「初めは子供の育児相談からLINEをしていたのですが、徐々に男女のやりとりになって、いつものお礼にお食事でも...と誘われて。人目につかない都心の個室レストランで会いました。その日に意気投合して、そのままホテルに行きました」
心菜ちゃんの父親は元広告代理店に勤めていたが独立し、現在はマーケティングの会社を経営している。その頃はちょうど会社立ち上げの構想中で、やがて仕事場として借りていたマンションが二人の逢瀬の拠点となった。
「私は最初から結婚まで考えていたので、どうやったら離婚させられるか結構悩みましたよ。夫婦仲は冷え切ってるって言ってました。家事や育児に対する不満もちょっと口にしてたので、上手くいけば別れてくれるかもと思うようになったんです」
しかし、今まで散々いろいろな男性と関係を持ってきた遥さんが、リスクを冒してまで手に入れたいと思った理由は何なのか。ルックスがタイプだったのか経済力か……。
「わかりません。それまで結婚願望なんてこれっぽっちもなかったけれど、あの人に会った時、直感って言うのかな、この人と絶対結婚するって思ったんですよね」