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FASHION ヴィンテージお宝探し隊

病み付き注意! 古着沼に絶対ハマる、渋谷の名店に行ってみた!

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世の中には、「この店、沼だな」と唸るほど魅力的な店がある。 ヴィンテージ洋服に関し、日本屈指の知識と教養を持つ、ファッションディレクター赤峰幸生氏とヴィンテージ服のお宝を探り当てるお宝探し隊。

若い人にはどんどん店に来てもらって、洋服の歴史を深掘りしてほしい!

世の中には、「この店、沼だな」と唸るほど魅力的な店がある。

ヴィンテージ洋服に関し、日本屈指の知識と教養を持つ、ファッションディレクター赤峰幸生氏とヴィンテージ服のお宝を探り当てるお宝探し隊。

今回は、通称・裏渋に店を構え、2016年オープンながら、すでに名店との呼び名が高い「BRACKETS(ブラケット)」でイギリスものの古着をチェック。ドクトルが「買い付けられた理由がちゃんとわかる」という店のルーツは、なんとドクトル自身にあった!?

店主の飯田康貴さんの夢の背中を押したのがドクトルだった!

赤峰 飯田さんが中目黒の「ジャンティーク」で働いていたときから知っていて、その頃、ロンドンのコベントガーデンにあったヴィンテージ メンズウェア ショップ「The Vintage Showroom」のダグラスとロイから「日本に店を出したい」という相談があったんだよね。

渋谷に「The Vintage Showroom」があったら面白いなと思った時期と、飯田さんが店を持ちたいという話を聞いた時期が重なって、結局、渋谷に「The Vintage Showroom」は実現が叶わなかったけど、飯田さんは2016年4月にブラケットをオープンしました。

飯田 赤峰さんと知り合ってもう7~8年になりますよね。

赤峰 そうだね。「ロンドンへ行って、ダグラスとロイに会ってこい」と背中を押したし、この店もオープン前の床がない状態(笑)から応援したよね。

――ブラケットはヨーロッパ古着の特に英国モノに定評がありますが、ジャンティークはアメリカモノに強いイメージがありますよね。

飯田 アメリカモノに囲まれていたジャンティークで10年働いて、30歳を越えたあたりで次のステップとして、店を持とうかなと考えたとき、英国モノが新鮮に見えたので、自分でしかできないことを探ってみようと、ヨーロッパメインでやることを赤峰さんとも話をしました。


イギリスの著名な探検家で医師のウィルフレッド・グレンフェル卿の飽くなき探究心を満たすために開発された生地が「グレンフェルクロス」。防寒・防水・耐久性が高く、通気性に優れているため、ヒラリー卿がエヴェレストに登ったときに着用したことでも有名。ハンティングジャケット 5万9400円

――赤峰さんから どんなアドバイスをもらいましたか。

飯田 覚えているのは、「モノには必ず意味があるから、モノのルーツはしっかり理解した上で提案した方がいい」と言われたことで、自分も知識を身につけないと……と思いました。


取材スタッフが思わず「似合いますね」と唸った、30年代のジャケット 8万9100円

――赤峰さんはそういう意味では、ヴィンテージお化けですからね(笑)。

赤峰 ブラケットは大きな店ではないけど、彼独特の“立ち位置感”があって、たまにブラッと来て、話をして、買い物していきますよ、

裏渋は、高低差があってノッティングヒルのような雰囲気だね

――飯田さんはどうしてこの裏渋を選んだんですか。

飯田 上原方面に抜ける人が多い、この通りの雰囲気は好きで、前から気になっていたんですけど、たまたま見つけました。渋谷からも散歩圏内で、アクセスは良いですね。

赤峰 Bunkamuraや松濤が近いし、前回取材した「イノセントアンティークス」がロンドンのポートベローだったら、ブラケットがある裏渋エリアは高低差があるノッティングヒルのような雰囲気だよね。


ドクトルが「すごいねこの生地」と思わず着用したのは、バーバリーの40年代のセットアップ 12万9800円

――飯田さんは今のヴィンテージブームを感じていますか。

飯田 そうですね。古着に対して抵抗がなくなってきていて、チョイスに古着が加わってきているのを感じますね。ブラケットはメンズしか扱っていないので、30代、40代の男性が多いですが、裏渋はデートスポットでもあるので、カップルで来られる方も多いです。服を見ながら「あの服の元ネタはこれですよね」と話をする方も多いので、洋服への関心は高いと思います。特に軍モノは人気が高いですね。


ドクトルがお買い上げしたレザーベストは、すでにインスタでお披露目済み 2万9700円

赤峰 今は買い付けはどうしているんですか。

飯田 コロナになってヨーロッパの国をまたぐのは大変なので、買い付け先はイギリスです。今年も4月に行ってきました。選ぶ基準は、「なるべく他の店とかぶらない、見たことがないようなものをピックしたい」ですね。年代は60年代ぐらいまでのアイテムが好きで、それまでの服は綿もウールも質が良いと思っています。

赤峰 それは正しいね。20~30年代は綿もウールも縫製も贅を尽くした質の高いものが多くて、40年代ぐらいまでは残っていたけど、60年代までが限界。50年代以降はアメリカモノが台頭してきた影響で、英国製の良さが薄まっていくわけ。


店主の飯田さんが「その丈が似合う人はなかなかいませんよ」と褒めたのは、「Windjammer」のダークネイビーのブルゾン 2万3700円

飯田 なるほど、戦後、トレーナーやジーンズなどが大量生産されて、世界中に広がっていきました。

赤峰 そう。戦前は英国が世界の中で“強い国”として発信できたけど、アメリカに取って代わられた。アメリカモノは英国の真似をした“なんちゃってブリティッシュ”で、質の高いものはないよね。


「好きだからいっぱい持っているんだけど、サイズが合うものに出合うとまた買っちゃうんだよね」とお買い上げしたガンジーセーター 1万2980円。「どうして同じものばかり買っちゃうんでしょうね」と尋ねると、「それが洋服の麻薬なんだよ」という答えに、飯田さんも思わず納得

飯田 素材のクオリティは戦前戦後で確かに違いますね。

赤峰 イギリス人にとってアメリカは「やんちゃな弟」なんだよ。どんな時代でも、イギリスはお兄さんなんだよね。

「BRACKETS(ブラケット)」
東京都渋谷区神山町13-13 1F
03-6416-8079
12:00~22:00

Photo:Shimpei Suzuk
i
Text:Makoto Kajii

information
名古屋と京都でAkamine Royal Lineオーダー会を開催

10月30日(土)と31日(日)の2日間、愛知県・名古屋観光ホテルでAkamine Royal Lineオーダー会を開催します。時代に流されることのない洋服を、上質な素材を使い、お客様に最適なフィッティングでお仕立いたします。ぜひご参加ください。
※各時間1名のアポイント制(1時間半程度)

日時:2021年10月30日(土)12:00~19:00
10月31日(日)10:00~17:00
会場:名古屋観光ホテル
愛知県名古屋市中区錦一丁目19-30
オーダーアイテム:Akamine Royal Line,Akamine Class Sports
スーツ、ジャケット、トラウザーズ、コート、シャツ、ブルゾン、ホーズ
問い合わせ:info@incontro.jp
ご希望の日時とお名前を添えてご連絡ください

11月13日(土)と14日(日)の2日間、京都府・京都ホテルオークラでAkamine Royal Lineオーダー会を開催します。日時・会場以外は上記と同じです。

日時:2021年11月13日(土)12:00~19:00
11月14日(日)10:00~17:00
会場:京都ホテルオークラ
京都府京都市中京区 河原町御池



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