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FASHION ヴィンテージお宝探し隊

【吉祥寺・古着屋】ヴィンテージが熱い! デートの選択肢に古着屋を。

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世の中には、「この店、沼だな」と唸るほど魅力的な店がある。 ヴィンテージ洋服に関し、日本屈指の知識と教養を持つ、ファッションディレクター赤峰幸生氏とヴィンテージ服のお宝を探り当てるお宝探し隊。

若い人にはどんどん店に来てもらって、洋服の歴史を深掘りしてほしい!

世の中には、「この店、沼だな」と唸るほど魅力的な店がある。

ヴィンテージ洋服に関し、日本屈指の知識と教養を持つ、ファッションディレクター赤峰幸生氏とヴィンテージ服のお宝を探り当てるお宝探し隊。

今回は、「Zootie(ズーティー)の植田茂夫さんから、秋冬モノを出し始めたと連絡をもらって」と、ドクトルは吉祥寺へ。さっそく40年代のジャケットを着て、「これは今はなきスコットランドの生地屋、ロキャロン社(LOCHCARRON of SCOTLAND)の生地を使っていて、とてもいいねぇ」と唸ります。

洋服のことは吉祥寺のお客さんに教えてもらった

赤峰 連絡をいただいてありがとうございます。まだまだ暑いですが、我々の気分はもうコートですね。このバブアーのコート、ひと目見て良いですね。痺れますね。

植田 ありがとうございます。ズーティーはメンズとウィメンズの両方を扱っていて、メインは英国の1940~60年代の商品なんですが、バブアーは比較的新しい80年代後半のモノが多いですね。40~60年代のバブアーは着られるモノが少ないんです。


ドクトルが着ている40年代の英国製ジャケット4万6200円

赤峰 これは残念ながらサイズが小さいですが、着られたら絶対欲しいです。素晴らしい。コンディションにもこだわっているんですね。

植田 うちが買い付ける商品は、だいたいワンオーナーのモノが多いですね。

赤峰 植田さんはどうして古着屋を始めたんですか。

植田 70年代の終わりから80年代にかけてはミリタリー好きだったんですが、菊池武夫さんがデザインしていた「メンズビギ」の店に入って驚いて、ロンドンに留学していた友人に話をしたら、「そういうスタイルはロンドンにあるよ」と言われて、ロンドンに見に行ったんです。


オーナーの植田茂夫さんが着ているのは、60年代初期のイタリアブランドのニット。「モッズテイストが気に入って、もう30年ほど着ています」

赤峰 面白い体験をされていますね。

植田 それでロンドンで古着を見て、自分が好きなモノを買ってきて、吉祥寺のマンションの一室で古着屋を始めました。それが1988年にオープンした「ハイウォーターマーク」という店です。

赤峰 88年というと、自分は「グレンオーヴァー(GLENOVER)」をやっていた頃ですね。

植田 グレンオーヴァーのことは よくお客さんから聞いていました。

赤峰 「ハイウォーターマーク」には どんなお客さんが多かったんですか。

植田 ミュージシャンや役者の卵など、いろんな若い人が住んでいましたね。ロンドンの古着も面白がってくれて、中にはLPレコードを持って来て、「こんな服を着たいから探してくれ」というお客さんもいて、お客さんからもいろんなことを教わりました。

カップルが多い街だから、ウィメンズがあると、メンズが映える

赤峰 植田さんはずっと吉祥寺ですが、吉祥寺は変わりましたか。

植田 最近は、飲食店などが「第1号店は吉祥寺」みたいになっていますね。もちろん昔とは変わりましたが、自分にとっては“ネイティブ感の強い街”で、昔店に通ってくれたお客さんで都心からリターンしてくる人も増えている感じです。

赤峰 ズーティーはメンズとウィメンズの両方をきちんと揃えているのがいいですね。商品もギュウギュウじゃなくてきれいに整理されているから見やすい。


ウィメンズは可愛くて洒落たワンピースが充実。植田さんが好きな古着ニットをベースにしたズーティーのオリジナルニットもあってロングセラーです

植田 場所柄カップルが多くて、ウィメンズを揃えるとメンズの服が活きるんです。ヴィンテージはメンズの方が割合は多いですね。

赤峰 品揃えを見ていると、植田さんがミッドセンチュリーあたりのプリント好きなのがよく分かりますよ。

ドクトルがひと目惚れのアイテムをショッピング三昧!

赤峰 ロンドンに行くと、ズーティーさんのような古着屋の隣にアンティークの食器屋があって、そこに服を着ることを楽しんでいるカッコイイ年配の女性がいるような雰囲気がここにはありますね。

植田 コロナ前は2~3ヵ月に一度ロンドンへ仕入れに行っていました。40~60年代の古着を中心に探していますが、今はバブアーのように70年代以降のモノも仕入れています。


メンズはコート、ジャケット、ベストなどコンディション良好な古着が揃っています

赤峰 本当にロンドンのケンジントン・ハイ・ストリートにある店のようですよ。ピカデリーサーカスなどの賑やかさはないけど、少し落ち着いた街の雰囲気の中にある「スタイルがある店」な感じです。

植田 ズーティーも96年にオープンして今年で25年になりますが、赤峰さんにお誉めいただいて光栄です。


60年代のスクールジャケット 2万3100円

赤峰 自分が初めて渡英したのが22歳でしたが、その前にニューヨークへ行って、自分が良いなと思ったモノはほとんど英国のモノでした。そうしてイギリス通いが始まったんですよ。ロンドンの「ローレンス・コーナー」という古着屋が大好きで、店に行くとラルフ・ローレンやジョルジオ・アルマーニらが黙々と古着を物色していました。

植田 ヴィンテージには惚れ惚れするような素材がたくさんありますからね。


ダブルブレストコート 10万7800円

赤峰 これも良い素材のコートですね。生地はメーター900~950グラムぐらいの重さがありそうです。

植田 これはリアルに第2次世界大戦中のコートです。

赤峰 このバーバリーもコンディションが良いですね。またコートを買ってしまう(笑)。


トレンチコート 5万9400円

植田 このバーバリーのコートは 60年代後半のものです。

着ることはもちろん、所有する喜びがある服との出合いを


40年代のホースライディング用のベスト 3万800円

赤峰 この靴も良いですね。これもヴィンテージですか。

植田 この靴はうちのオリジナルのビスポーク「Zootie-ide」です。ハンドソーン・ウェルテッド製法で、デザインから仕上げまでの全行程を、専任の職人がすべて手作業で作り上げます。

赤峰 それはまさに“メイドイン吉祥寺”の靴ということですね。

植田 特定のハウススタイルの提案ではなく、本当に履きたい靴を作ります。

赤峰 今、世間ではヴィンテージブームと言われていますが、植田さんもそういう波を感じますか。

植田 自分が店を始めた頃とは もちろん世代は変わっていますが、僕らも今の若い人たちも「60年代ってカッコイイ」というのは同じなんですね。しかも今は手元にあるスマホで、「60年代ファッション」とすぐ検索ができます。赤峰さんの動画もそうですが、いろんなところにファッションを知るきっかけがあるので、本物を見に来てほしいです。

赤峰 服談義は尽きないですね。ぜひ川崎・梶が谷にある私のアトリエ「めだか荘」にいらっしゃってください。

Zootie(ズーティー)
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-26-12
Tel. 0422-22-3290
営業時間:12:00~20:00
無休
instagram:@zootievintage

Photo:Shimpei Suzuki

Text:Makoto Kajii

【information】
8月20日(金)~22日(日)の3日間、大分でトランクショー開催

8月20日(金)から22日(日)の3日間、大分「山村製靴店」で、Akamine Royal Line/ClassSportsのトランクショーを開催します。詳しくは山村製靴店(097-534-1715)にお問い合わせください。



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