こじラグ的に苦難の多いJ.M.ウエストン…、でも また欲しくなりました!
無事に第2回目を迎えた、あなたの靴を見せて頂こう企画、通称「靴魂(くつたま)」。日に日に投稿数も増え続けて、すでに400件を超え。何度もポストをしてルーティンにしてくださる方も現れ、編集部には光明が差し、期待で いろいろなところを膨らませております。感謝感激雨霰!!

ということで早速、今週もみなさんの投稿を厳選してご紹介していきたいと思います。
第2弾は、J.M. WESTON(ジェイエムウエストン)! フランスのシューズブランドと言って、真っ先に名前が上がる、1891年創業の老舗ですね。
靴工場として「ブランシャール」を創業したのがエドゥアール・ブランシャール。その息子ユージェーヌは、アメリカ靴の製造方法に関心を示し、ボストン近郊の街・ウエストンにてグッドイヤーウェルト製法を学んだことからブランドをJ.M.ウエストンと名付け、大きく成長させていきます。
1922年クルセル大通りにパリ1号店、1932年にシャンゼリゼ通りにもショップをオープンさせると、それらは大きな賑わいを見せ、不動の人気を獲得。その盛り上がりは現在まで長く長く続いています。
既成靴において J.M.ウエストンでしか見かけない技法や、ショップスタッフに薦められる とにかく小さめなフィティングなど、ブランドにまつわる逸話も山ほどあります(笑)。それは また別の機会に。
文字通り溺愛する人と、好きになろうと努力はするが 足に合わなくて挫折してしまう人とに分かれ、残念ながら筆者は後者なのです…。
では、話をクルリンパと戻して J.M.ウエストンの素敵な投稿5選をご紹介していきます!
まずは @konishifumihiroさんの投稿から。

J.M.ウエストンの定番といえば、「#641 ゴルフ」。1955年にゴルフ場の芝生で誕生したダービーシューズで、本当に何にでも合うオールマイティな一足です。
堅固な構造、クッション性とグリップ力にも優れて 減りにくいリッジウエイソールの有能さから、タフな行動が求められる世界中のジャーナリストに愛されるというお墨付きもあって、つねに人気を博します。
ブラックのボックスカーフを選ぶ方が多いんですが、ネイビー? ブルー?も素敵で、デニムとの相性も良さそう。間に挟まれたイエローのソックスも効いていますね。
フランスで出逢い、初履きを記念しての投稿ありがとうございます! 履いては磨きを繰り返し、程よく味が出た頃にフランスにて再投稿してくださったら最&高っ! 編集部員一同、首を長くしてお待ちしています。
次にご紹介するのは、@minima_logさんの投稿です。

「ゴルフ」と双璧をなす人気のモデル、「#180 シグニチャーローファー」。ブランドを代表するアイコン的な存在で、世界で最も愛されるローファーなのではないでしょうか?
とは言え、このモデルにも闇の時代はあります。1946年に誕生して瞬く間に反響を呼びますが、60年代に入ると"おじさん靴"と捉えられ、人気が低迷してしまうのです…。
しかし、ドラッグストアに群がる無法な若者たちが、"おじさん靴"的な存在になっていた父親の「#180」を素足で履き、リーバイス®501®を合わせるというスタイルを確立。これが社会への反抗を示す記号となり、一気に復活を遂げます。
その後は皆さんも知っての通り、フレンチトラッドのアイコンとして誕生から70数年経った現在も欠かすことができない唯一無二の存在となっていますよね。
愛用者によると、一足手に入れると 別の色や素材が欲しくなり、気がつけばバリエーションで揃ってしまい、こればかり履く毎日。投稿者の@minima_logさんも「ゴルフ」を加えた4足のJ.M.ウエストンで1年中過ごしているそう。この気持ち、よく分かります。
続いては、@skr51nd5さんの投稿。

こちらは、2015年にアーティスティック ディレクターのミッシェル・ペリーが「#180 シグニチャーローファー」に敬意を表しながら、カジュアルに仕上げた「ル・モック」。
カシミアのように柔らかくて履き心地が抜群なカーフスキンや、傷が目立ちにくいグレインレザー(シボ革)は、素足でも快適。さらに、遊び心のある豊富なカラーバリエーションが、夏のスタイルを上品かつスタイリッシュに格上げしてくれるので、サマー・ローファーの最右翼として爆発的な人気を誇ります。
ミッドソールが無く、アッパーとインソール、アウトソールを靴内部で一気に縫うブレイク製法なので柔軟性が高く、軽いため、一度履いたら病みつき…。2足3足と欲しくなり、数が増えるごとに黒やブラウンといったオーソドックスなカラーからは離れ、夏を楽しめるような鮮やかな一足に行き着いてしまうそう。
このオレンジヌバックなんかナイスカラー過ぎて羨ましい! 来年探して買おうかと悩んでしまうほどです…。夏のギラついた陽射しにバチっとハマりそうですし、ブラウンのパンツとも好相性ですね。
続いて紹介するのは、@masa.northさんの投稿です。

意外と知られていない名作が、この「#690 ヨット」。
モカ縫いや3アイレット、レザーレースとラグソール、ベタなほどデッキシューズのデザイン要素を取り入れているし、「ヨット」というそれ以外に思いつかないネーミングなのに、ただの海のオトコの足元には似つかわしくない、洗練された仕上がり…。フランスのエスプリってヤツが ダダ漏れなんですよね。
マリンを感じさせるスタイルには文句ナシにマッチしますし、アッパーに使われている上質な革の存在感も手伝って、思ってる遙か遙か上をいく上品な足元を演出してくれちゃうんです。
今度は、どんな風に履きこなしているのか、ぜひ投稿していただきたいです!
最後は、@s.tatsuya8さんです。

なんと! フェラガモのローファーと、「スプリットトゥダービー」をネガティブ履きっ。投稿のためだとは思いますが、一瞬で目を奪われてしまいました(笑)。
見切れてしまっていますが、ノーズが長めなので、「#696」ではなく、「#598(通称 ロジェⅡ)」ですよね?
「ゴルフ」のぽってり丸みを帯びたフォルムとは異なり、トゥの描くラインも美しく、スタイリッシュな印象。
踵の減りが早いとあるので結構履いていらっしゃるはずですが、かなり綺麗ですね。今後どんな風に味が出てくるのか、また機会がありましたら投稿してください! 楽しみにしてます。
さてさて、いかがでしたか? 第2回はジョンロブ同様、ファンが多いJ.M.ウエストンをお届けしました! じつはワタクシ、何度もトライしているんですが、小さいサイズを勧められるのと、くるぶしが当たってしまい血塗れになるというトラブルに遭い、何度も何度も挫折…。
でも、やっぱり「ゴルフ」には憧れるし、夏は素足で「ルモック」を履きたい!
あと、往年の東海岸、スポーツやアウトドアブランドを巧みに着こなした90年代のクラシックヒップホップスタイルをソースに、今っぽく、かつ大人っぽくアップデートさせたカジュアルに「ヨット」を合わせたいんです!(笑)。
皆さんの投稿見てたら我慢できなくなってきたので、近々お店に再訪しトライしてみたいと思います。「#靴魂」は罪だ……。
これからもぜひ みなさまの愛用靴を「#靴魂」を付けて たくさんポストしてください! 4桁、5桁に乗せていきましょう!!
撮影の仕方は自由です。靴のみ、履いている足元、その靴を中心としたコーディネートなどなど、靴が写っていれば何でもOK。ぜひご自慢の一足をインスタグラムに投稿してください。もしかすると あなたの投稿を取り上げるかもしれません。
そうそう、それから嬉しいことに 投稿数も日に日に増加していますので、インスタグラムにて #靴魂(くつたま)もチェックしてみてくださいね。
それでは次回の「あなたの靴、見せてください」もお楽しみに!!
Edit:Ryutaro Yanaka