ユナイテッドアローズから誕生した新レーベル「LOEFF（ロエフ）」の1号店を見に、東京ミッドタウン・ガレリア2階へ。マコ（梶井誠）の知り合いの二俣公一氏主宰のケース・リアルが手がけたインテリア内装は、美術館や博物館などの凜とした静的空間をイメージ。「洋服の色を壊さない落ち着いたカラーと、直線と曲線を組み合わせた内装は気持ちを鎮めます」とマルちゃんも気に入った様子です。
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サッと見て終わりでは、お互いに買いものを楽しめない
マル 「ロエフ」でのお買いもの、楽しかったですね～。
マコ マルちゃんの顔が途中からイキイキと輝きだしたので、ちょっとビックリ。
マル だって、長かった自粛生活中、百貨店やショッピングモールは全部お休みで、営業再開しても「積極的にお声がけしないようにしています」という販売形態にしているお店もが多いでしょ。
マコ お客さんもお店側もまだまだ恐る恐るというところもあるよね。「新しい生活様式」にはなかなか急には馴染めないよね。
マル でも、ロエフで竹下店長にアドバイスしてもらって、「やっぱりお話をしないとダメだな」って改めて気づかされました。
マコ 確かに、男性でもおしゃれが好きな人は、「販売員との対話を楽しむ」という人が圧倒的に多くて、販売員も洋服の知識以外に時事ネタや趣味の話まで、対応する人が数字を持っているからね。でも、現状、「密を避ける」しかないから、お互いにほんと厳しい。
マル 私だってそうですよ。すでにクローゼットにたくさん洋服やアクセサリーを持っているのに、新しいものに目覚めたり、欲しいって思うのは、販売員さんと話をして気づきがあるからこそ。私、今、普通に暮らしていたら、あの“全身白”のコーデにはチャレンジしなかったと思うけど、竹下店長がグレーのパールのネックレスを合わせてくれたら、「欲しいな！」と思いましたもん。
マコ そういう「体験」はオンラインでは味わえないもんね。
マル コロナ禍で服の売り方も変わらざるを得ませんが、ウェブは一つひとつ見ていくのが大変だし、自分で探せますが、時間がかかりますよね。それと、家で着るより、お店のライティングだときれいなんですよね。
マコ 自分では分からない後ろ姿などもチェックしてもらえるし、サイズ感も確認できるし。ロエフで他に良かった点はある？
マル フィッティングルームが広くて、落ち着いていて良かったですね。着替えの時に必要なフェイスカバーがベンチと一体になっていて、「良く設計されているな」と思いました。
マコ さすが女性目線はすごいね、鋭いし、厳しいね。
ロエフの秋冬コレクションのテーマ、「樹海」を着こなす
マル ワンラックだけ色が深い服が並んでいますが、秋冬シーズンの立ち上がりですか。
竹下 そうです。秋冬コレクションが一部入荷しています。今季のテーマは「樹海（The Sea of Trees）」で、くすんだ土色や鉱物的な深みのある色がメインになっています。
マコ マルちゃん、もう一着着てみて。
マル よし、それなら、アクセサリーはまた竹下さんにオススメをお聞きしようかな。
ワンピース4万2900円、サンダル（ケジャック）3万7400円（税込）
マコ ほう、大人じゃん。マルちゃんの新しい一面を見た感じがする。
マル 一見、シンプルなワンピースですが、二の腕の形がきれいに見えるようなカッティングとか、肩にタックが入っていたり、気になる部分が上手くカバーされていてとてもおしゃれですね。着ていてバランスが良いです。
竹下 これは家庭洗いができる素材なので扱いやすいですよ。後ろのスリットも深めなので、女性らしく着こなせます。
マル このワンピースも自分ではチョイスしない感じですけど、アクセサリーや靴を合わせると全体の雰囲気が引き締まって素敵に見えますね。
マコ 女性の服は不思議だよね。ワンピース1枚だけだとデイリーな印象なのに、アクセサリーを加えると個性的になって、印象がグッとアップデートする。
マル ナチュラルでゆとりのある服はアクセサリーをちゃんと考えないと、「ただのサボったファッション」のようになるので、それが怖くて。本当にお洒落な人じゃないとちゃんと着られないから、つい敬遠しがちなんです。
マコ なるほど～。ちゃんと理由があるんだ。生活感は出したくないもんね。
マル 私、歳を取ったら、角の取れた丸いおばあちゃん、グレーヘアの似合うマダムになりたいんです。20年後ぐらいにこういう雰囲気で着こなしたいですね。
マコ 今もきれいに着こなしていますよ。
マル それはロエフのパターン（型紙）がいいんですよ。やっぱりパターンにこだわっていない服は大人には似合わないですね。特にワンピースはパターンがダメだと、体型がきれいに見えないんです。
竹下 ロエフは、「年齢を重ねても大切にしたい日常着」がコンセプトなので、トレンドをほんのり香らせつつ、基本はトラディショナルです。
マコ そこが初めて見たお客様でも自然と馴染みやすい理由なんですね。
左のディスプレイのベストは、「コロンビア」のメンズ複刻別注。元はゴルフ用だったが、サイドポケットを付けてタウンウェアへと落とし込んだ
東京ミッドタウンと六本木ヒルズ、どっちが好き？
マル ミッドタウンは、お買いものをするのに、お店が見やすくて好きです。春になると桜もきれいで、今年も散歩に来ました。
マコ ミッドタウンが2007年（平成19年）3月開業、六本木ヒルズが2003年4月開業。どちらも10年越えですっかり街になじんでいます。防衛省跡地なんて、もう誰も知らないよね（笑）。
マル ロエフはミッドタウンの空気感に馴染んでいましたね。新しいお店だけど、スッと入っていける感じ。
マコ 六本木というロケーションと人種に合ってますよね。メンズは和テイストのデザインが多かったけど、ディテールやシルエットが独自で、好みがはっきり分かれるのも、“六本木人”にはウケるんじゃないかな。
マル ワンピースなどもディテールはモード寄りですが、エフォートレスで、おしゃれなところが六本木っぽかったです。
マコ レジデンスに住んでいる富裕層の「普段着使いにちょうど良い」プライスとコレクションだと思いました。
マル 服の感じは、程よく大人で、パール合わせなど、若干ハンサムな感じですね。クローゼットの中にあると長く活躍しそう。
マコ ユナイテッドアローズはずっとウォッチしているけど、アローズのトラッドマインドが根底に流れていて、ファンとしてはうれしかったですよ。
マル ロエフでお買い物した後に、奥さまとリンクコーデして六本木デ
マコ 今度はレストランとかバーとかも取材しようね！
LOEFF（ロエフ）
六本木店
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア2F
03-5786-0877
11:00～21:00*
※ 現在、新型コロナウィルスの影響により通常と営業時間が異なります。詳しくは東京ミッドタウンのホームページをご覧ください。
LOEFF OFFICIAL SITE
Instagram：@loeff_official
丸山尚弓（まるやま なおみ）
「美人すぎるメンズファッションライター」として活動中。メンズファッションを題材とした自身のFacebookは、コメントが女性目線で分かりやすいと好評で、紹介した商品には問い合わせが殺到する。ファッション初心者を「素敵な男性」へと優しく導くことが信条。またファッションだけでなく「人生を豊かにするライフスタイル」をテーマに、男性としてトータルの魅力アップが目指せる記事を発信している。ライター以外の活動として、メンズブランドの企画やブランディングも行う。特技はコミュニケーション力を活かして外国人ともすぐに友人になれること。趣味はタウンウォッチと英語での映画鑑賞。
Instagram：@maruchan.703
Photo：Shimpei Suzuki
Text：Makoto Kajii
