◆舌ケアをはじめよう
・舌ケアをする前に
実は、舌の表面がうっすらと白っぽいからといって即座に掃除をする必要はありません。舌苔ではないこともあるからです。
舌の細胞はとても敏感で、空気に数秒触れるだけで白っぽく変色します。この変化は正常で、無理にブラシなどでこすると粘膜が傷ついてしまいます。
・必要なアイテム
①舌クリーナー
舌クリーナーは、大きく2種類あります。柔らかい毛がついているブラシタイプと、つるりとしたヘラタイプです。
どちらも横長で舌にぴったりとフィットするような形状になっており、舌に刺激を与え過ぎずとも舌の汚れをしっかりと取り除くことのできる形になっているのです。どちらも洗浄力は大差ないので、好みに合わせて選ぶとよいでしょう。
②ガーゼや綿棒
綿棒やガーゼを持ちいるのもオススメです。洗浄感は弱いですが、どちらも使い捨てのため衛生的だということと、舌を傷つけないということがメリットです。歯ブラシを使うよりは、こちらの方がいいでしょう。
ガーゼは小さく切り指に巻きつけて、舌の表面をさっと拭います。綿棒を使う場合には、まず綿棒を水でよく湿らせ、舌の奥に当て手前に滑らせれば舌磨きは完了です。
・やり方
それでは、舌クリーナーの使い方をご紹介します。
①鏡を見ながら舌を思いきり前に突き出し、舌の後方に舌苔がついていないか確認する。
②舌ブラシを鏡で見える最も奥に軽くあて、手前に滑らせます。このとき、決して力を入れ過ぎないように気をつけましょう。息を数秒間止めながら行うと、えずきにくくなりますよ。
③舌ブラシの先を水道の水でよく洗い、舌ブラシの先に汚れ(舌苔)がつかなくなるまで、①と②を繰り返してください。
・注意点
一日の舌掃除の回数は、起床時の1回で充分なんだとか。それ以上行うと舌の粘膜を傷つけてしまうので、やりすぎはよくありません。歯磨き粉も研磨剤が舌を必要以上に傷つけますので使わないことをオススメします。また、舌に傷などがあるときは悪化の原因となるので舌掃除を中止してくださいね。
◆口のトレーニング
筋力の低下による舌の位置の変化、これが舌苔を増やしてしまう原因になるというのは、さきほどお話ししました。この口周りの筋肉の不足を改善するためには、お口のエクササイズが有効です。
・ガムを噛む
一番簡単なお口のエクササイズはガムを噛むことです。ガムを噛むと、顎をはじめとする様々な顔の筋肉をトレーニングすることができます。また唾液の分泌も促されるので咥内のうるおいを保つこともでき、より効果が期待できます。
〈効果的なガムの噛み方〉
①唇を閉じたまま、10回奥歯で左右交互にギュッギュッと噛む(このとき、舌を意識的に使ってガムを移動させる)
②唾液が出てきたら、喉の筋肉の動きを意識しながら唾液を飲み込む
ガムは100%キシリトールのものなど、歯に良い成分が含まれるものだとベストですよ。
・舌まわしトレーニング
こちらは道具がいらないトレーニングです。特に口が半開きになってしまうという人には、このトレーニングをおすすめします。すきま時間で気軽にできるので、ぜひやってみてくださいね。
〈やり方〉
①唇を閉じる
②①のまま、歯の外側に沿って舌を大きく10回程度回す(根元から動かすイメージで)
③先ほどとは反対周りに舌を回す
慣れないうちは舌が攣りそうになりますが、このトレーニングは小顔効果もありますので積極的にやってみましょう‼
◆習慣を見直す
コーヒーや煙草などの一般的な嗜好品が舌苔を悪化させる原因となるのは、先ほどお話ししたとおりです。他にも、乾燥を防ぐために口呼吸をやめたり、習慣を見直すべき点はたくさんあります。
しかし、大好きなコーヒーや煙草をすっぱり止めるのは難しいですよね。ストレスも口臭の一因となりますので、そこは柔軟に対応すれば良いと思います。例えば、コーヒーを飲んだらマウスウォッシュを使うなどちょっとした工夫で全然臭いが変わりますよ‼
◆まとめ
いかがでしたか? 誰の口の中にも存在しますが、口臭の原因にもなる舌苔。料理の味まで感じにくくしてしまうとは、恐ろしいものです。
ですが、日頃のケアと生活習慣を見直すことで簡単に改善できます。気にしすぎると徹底的にこそぎとってしまいたくなるものですが、過ぎたるは及ばざるがごとしです。優しく優しくケアしてあげましょうね。
健康な舌とキレイな口で、呼気から爽やかな好印象を手に入れましょう‼
Photo:Getty Images
Text:K.S