めだか荘から生中継でお届け! ノンストップの60分!!
2019年6月26日、FORZAのご意見番・赤峰幸生氏のアトリエ「めだか荘」からFORZAのユーチューブアカウントで生放送を行いました。リアルタイムでご覧いただいたみなさま、どうもありがとうございました。当日は、読者、視聴者の方からチャットでたくさんのご質問をいただき、赤峰校長がバッサバサと快刀乱麻のごとく答えるという筋書きのない生放送でした。
主な質問とお答えをご紹介していきましょう。

Q:ネクタイメーカーでお好きなものはどんなブランドですか?
赤峰:ドレイクス。あとあまり日本ではないのですけど、イタリアのフローレンス(フィレンツェ)にリベラーノ&リベラーノ。彼はスーツの仕立て屋さんですけど、ネクタイがめちゃめちゃいいです。ネクタイっていうのはその人やその会社のセンスが出ますからね。
ネクタイを選ぶときに間違いないのは、ご自分がお作りになりたい生地のスーツのカッティングとか小さいものを持ってネクタイ売り場で、ネクタイを上に置いてみてください。で、これがいいかどうかというのをご自分のスーツ生地やジャケット生地と合わせて見ていただけると一番よろしいかなと思います。ぜひ実行してみていただきたい。

Q:私は27歳なのですが、ネイビーのジャケットが欲しいです。どのようなものがおすすめですか?
赤峰:ネイビーのジャケットだったらまずは無地。無地のジャケットが一番よろしいかなと思います。無地のジャケットでいわゆるブレザータイプですよね。これを一着、年間着られそうな素材感でもよいですし、夏の生地、もしくは冬の生地、まあ冬だったら申し上げるまでもなくフランネルあたりのものでネイビーのものを。
間違っても柄を着ないことです。おしゃれ=柄ものだと思っていると間違いですから。
まずは「無地に勝る柄はない」と思って。無地じゃ地味でつまらないなと受け取とるのではなくて、まずは無地のものを。無地のものの中で、ネイビーでも濃いめのネイビーもあるし少し明るめもあるし、もっと明るいものもあるし⋯⋯という風に何段階かありますのでね。ネイビーの無地のちょっと明るめのものの無地まで揃えていただいて。
ここをご覧いただいても柄のものはほぼないです。やっぱり柄というより無地の方が圧倒的に良いと思います。

Q:哲学的な質問なのですが、人が洋服を着ることはどういうことだと思いますか?
赤峰:深いですね~。やはりその人の人格を表すと思います。服は誰でも自由にどんな風にでも着られます。先人たち、つまり1800年から1900年、現代に至るまで、襟を正してきちっと着ていらっしゃる方と、だらだらだらっと今のように軽くウォッシャブルだとかでただ軽く着るのとは訳が違います。
ですから非常にその人の人格を表します。これはおそらく着ることだけではなくて、食べることも住むこともすべてそうだと思います。すべてのものがそこにあると思います。

Q:革靴はどこのブランドのものが多いですか?
赤峰:そうですね~。以前原宿にあるBEAMSさんの GEORGE CLEVERLEYが好きで何足か持っていて今でも履くのですが⋯⋯。最近木型が変わってしまってあんまり買わなくなりましたね。
あとはEdward Green、もしくはJOHN LOBBという靴。これらはヴィンテージで、ストレイシープさん、川崎と有楽町の阪急の中にありますが、そういったところでヴィンテージの靴を買う場合もあります。あとはそうですね、英国の靴がほぼですね。

Q:赤峰先生はリーバイスなどのデニムはお召しになられますか?
赤峰:もちろん。Levi'sで好きなのはLevi's 20505という。ストレートのヴィンテージなんですけど。あとはLeeのウエスターナですね。Leeのジーンズも履きます。
インタビュアー:今度赤峰さんのデニムのコーデもぜひ見せていただきたいですね。
赤峰:もちろん。じゃあ、今度めだか小学校の授業の時はジーンズで行きます。
インタビュアー:ぜひよろしくお願いします!

Q:夏コーデのお話ですが、昔の吉田栄作さんのような無地の白Tシャツにジーンズがシンプルでよいのではないかと思っていますが、赤峰さんにとってのシンプルとはどういうことなのでしょうか?
赤峰:シンプルで一番なのは白いご飯のようなものですね。何もない、でも美味しいやつ。コンビニのご飯じゃない。やっぱり炊き立ての白いもの、「シンプルなんだけど旨いね」と。だからTシャツを着るなら、非常にシンプルなものだけど、クオリティで着ていく、これがよいと思います。
白というものは汚れが目立ちます。汚れが目立つからこそ綺麗にする。これまでも言っていますけど僕は白の下着しか穿かないというのもそうで、汚れが目立ちやすいからです。
……とまだまだセッションは続いたのですが、ぜひ本編の動画をご覧になってください。
それではご唱和ください。
1、2、3、クラシック〜!!!
■赤峰幸生(あかみね・ゆきお)
ファッションディレクター、服飾文化研究家
主宰を務めるデザインカンパニー「Incontro(インコントロ)」は、イタリア語で「出会い」の意。大手百貨店やセレクトショップ、海外テキスタイルメーカーなどの企業戦略やコンセプトワーク、店舗運営などのコンサルティングを行う。2007年秋冬からは『真のドレスを求めたい男たちへ』をテーマに自作ブランド「Akamine Royal Line」を立ち上げ、パーソナルなスタイリング・アドバイスと注文服を仕立てるサービスを開始。その服作りを通じて、質実のある真の男のダンディズムを追求する。国内外の伝統文化を研究し、日本のトラディショナルが分かるファッション界の生き字引として、和魂洋装を体現しながら世界を舞台に活躍。2014年に社屋を神奈川県川崎市の自然に囲まれた立地に移転。「めだか荘」と命名して、企画の創造と発信、体感の場として活用している。1944年生まれ、東京都目黒区碑文谷出身。