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LIFESTYLE 僕が捨てなかった服

【伝説的なスタイリストの遺作】ルードな香り漂うアートワークが施された3ピース

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人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

残念ながら亡くなってしまったバリー・ケイマンとの記念アイテム

幅広いアイテムを披露してくれた神藤光太郎さんに続いて登場するのは、ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」から独立し、自身の会社を立ち上げた小木"Poggy"基史さん

Poggyが膨大な数を所有してきた中でも捨てられなかった服をご紹介する企画の第5回目は、「ユナイテッドアローズ&サンズ × タケオキクチ」の3ピーススーツです。

このスーツは、2015年3月に東京・ラフォーレミュージアム原宿で『RETURN OF THE RUDEBOY』展が開催されたとき、タケ先生(※デザイナー菊池武夫)のブランド設立30周年を記念して東京ファッションウィークでショーを再開することも重なり、ユナイテッドアローズ&サンズとコラボして何かアイテムを作りましょうと企画を頂き、作られた3ピーススーツです。

このコラボには、タケ先生と親交の深い、スタイリスト集団“BUFFALO”に属したバリー・ケイマンも関わってくださって、「真実を追い求める姿勢を常に持ち続ける者が英雄たる者の資格を持つ」という意味を持つ「TRUTH and HERO」というアートワークが随所に散りばめられています。

背中に入れて欲しいというのは僕からオーダーさせて頂き、彼の代表的なアート表現である英国の大衆紙からワードをちぎり取り、リレイアウトするという手法が用いられています。

それから、生地の織りネームがデザインアクセントとして効果的に配されていたり、ルードボーイらしさ溢れるデザインに仕上がっています。

なかなか見かけないアイテムなのでよく袖を通していましたし、残念ながら、バリー・ケイマンはこの翌年に亡くなってしまったので感慨深いアイテムですし、遺作とも呼べるアイテムなので手放すことはできなそうです。

Photo:Naoto Otsubo

Edit:Ryutaro Yanaka

小木 “POGGY” 基史 
FASHION DIRECTOR

1997年、ユナイテッドアローズにてアルバイトからキャリアをスタートし、2006年には伝説のショップ「リカー、ウーマン&ティアーズ」を立ち上げ、ディレクターを務める。2015,16年には2年連続で「HYPEBEAST 100」に選出。 2018年独立し、10年に立ち上げたユナイテッドアローズ&サンズのディレクターを勤めながら、さまざまなコラボレーションやパリにて「POGGY’S BOX」と銘打たれた展示会の開催など、これからの動向に注目が集まるファッションアイコンの一人。1976年 北海道札幌市生まれ。
Photo:Jonathan Daniel Pryce, GarconJon.com


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